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軽自動車ベスト3発表!「安い・小さい・走りも装備もそれなり」は昔の話…2025年に買って損しない下剋上軽カーをお教えします

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)/AMW

三菱 デリカミニ

オールラウンダーな下克上的軽自動車の筆頭が、三菱「デリカミニ」だ。ベースは「ekクロススペース」。つまり、今、軽自動車でもっとも人気のスーパーハイト系軽自動車である。ライバルと異なるのは、エクステリアを「デリカ」の名を語るのにふさわしいデザインに仕上げるとともに、4WDモデルに関しては専用チューニングサスペンションが奢られ、軽自動車最大級となる165/60R15サイズの大径タイヤの装着によって最低地上高160mmを確保。

ライバルのスーパーハイト系軽自動車のクロスオーバーモデルのほとんどが、最低地上高は標準車と変わらない設定であるのに対して、さすが三菱、デリカを名乗ることだけはあるデリカミニなのである。

こちらも前席頭上に260mm、後席頭上に250mm、膝まわりに最大400mmものスペースがあるのだから、最後端位置にスライドさせた後席に座れば、前席は遥か遠い……と感じるほどである。

高速走行では1830mmもの全高を感じさせない直進性の良さとフラットな乗り心地、マイルドハイブリッドのターボエンジンによるフル乗車でもまったく不足ない加速性能、巡航性能を味わわせてくれるし、高速レーンチェンジ時を含めた安定感の高さもなかなかと言っていい。そしてもちろん、悪路の走破性もバッチリだ。

ラゲッジルームは狭くて使えない……?

そんな最新の下克上的軽自動車3台を紹介してきたが、ほかにも軽自動車のEV、日産「サクラ」も電気自動車の入門車、シティコミューターとして新鮮な運転感覚、乗車感覚を味わわせてくれること間違いなしの1台となりうるはずだ。

ところで、ここで紹介したスーパーハイト系軽自動車の3台についてだが、たしかに前後席ともに驚くほど広々。しかし軽自動車規格の限られたボディ寸法ゆえ、キャビン優先パッケージのしわ寄せとしてラゲッジルームは狭くて使えなさそう……と思うのも当然だ。

たしかにN‐BOXを例に挙げれば、後席後端位置でのラゲッジルームの寸法は奥行き410mm×幅900mm×天井高1170mm。荷物の積載性に大きくかかわる奥行きにそれほど余裕はない。が、後席に人が座れる前方までスライドさせれば、奥行きは最大570mmまで拡大。かなりの荷物が積めることになる。

アウトドアに適し、アウトドアの大荷物を積む機会も多いであろう、後席用サーキュレーターを用意するデリカミニにしても、後席後端位置でのラゲッジルームの寸法は奥行き290mm×幅885mm×天井高1070mmでしかない。しかし後席のスライド量がたっぷりあり、なんと奥行きは最大675mmまで拡大可能。

実際、愛犬とともに宿泊を伴うドライブ旅行に出かけた経験があるのだが、機内持ち込みサイズのキャリーケース2個とペットカートを余裕で積み込めたほど。2~3名乗車であれば、5:5分割の後席を両側、または片側倒すことで、こうしたスーパーハイト系軽自動車は荷物の積載力も下克上的になるのである。

スーパーハイト系軽自動車は下克上的商品力の塊

ゆえに、走りも居住性も問題なし! 4人フル乗車も余裕でOKの下克上的軽自動車と結論することができるというわけだ。わが家の愛車はVW「ゴルフ7.5ヴァリアント」で、軽自動車より遥かに大きいものの、後席スペースに余裕があるとは決して言えず(頭上150mm、膝まわり160mm)、後席乗員から「狭い」とクレームが出ることも。が、そんな乗員もスーパーハイト系軽自動車の後席に乗ってもらうと大満足。「広すぎる」という声まで聞こえてくるのである(後席に乗車した犬も!)。

スーパーハイト系軽自動車の下克上ポイントを整理すれば、室内空間の広さ、シートアレンジによる人と荷物の自在なフォーメーション、充実した装備、機能、上級車に負けない先進運転支援機能、コネクティッド機能の装備など、盛りだくさん。それで車両価格が割安で、車種によっては走破性もバッチリ、ターボなら動力性能も余裕の余裕。さらに燃費性能もいいのだから、なるほど売れに売れて当然の、下克上的商品力の塊と言えるのではないだろうか。

軽ターボの動力性能について補足すると、筆者はこれまで軽ターボモデル(N‐BOXやハスラー)に3名乗車で上信越道・碓氷軽井沢ICからプリンス通りに至るバイパスの長い上り坂を走った経験が何度もあるが、トルキーにグイグイと登っていく実力に感心しきりだったほどである。

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  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 学生時代からプロミュージシャンとして活動し、ある日突然自動車専門誌、輸入車専門誌の編集者に転身。その後、モータージャーナリストに。新車試乗記やクルマコラムの執筆だけでなく、1台のクルマに対して20カ所以上を独自開発ツールで計測する車両パッケージ解説にもこだわりまくる性分。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動し、愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿について情報発信。Web、専門誌、一般誌、ラジオ、TV、インターペット、キャンピングカーショーなどで「愛犬との快適安心な旅スタイル」を提言。小学館@DIME、PETomorrowなどでは愛犬とのライフスタイル、ドッグフレンドリーカー記事を展開中。カートップの連載「CT DOG」をまとめた『愛犬と乗るクルマ』はドッグフレンドリーカー選び、愛犬とのドライブ旅行のバイブルとなるムック本。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」「ムリしないで外車が買える本」「すごい海外旅行術」など。輸入車の純正ペットアクセサリーの企画、開発、デザインにも携わっている。趣味はスニーカー、バッグ、帽子の蒐集。今も音楽をいい音で聴くことにこだわり、愛車のサウンドシステムは総出力400W 10チャンネル9スピーカーで構成されるデンマークの「DYNAUDIO」。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~)。
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