操作系の重さに初めはタジタジ……
実際にハコスカGT-Rの試乗を開始した佐々木さんの第一印象は、
「これ本当にほぼノーマルですか!?」
だった。
「アクセルレスポンスが良すぎて街乗りだとスロットル操作がシビアだし、下のトルクもあまりなくて普通に乗るのが難しいです……。あとミッションやブレーキの操作系も重たくて、“ほぼノーマル”なのが嘘みたい。乗っている雰囲気もチューニングカーって感じがして、以前乗せてもらったエスコートさんのS30Zを思い出す感じです」
シビアと感じたスロットルはワイヤーでなくリンク式、そのためパーシャルの調整が難しいのだ。ミッションはポルシェシンクロでサーキット走行を強く意識したものだ。また、重たいステアリングにも悩まされていた様子であった。
これまでもこの企画を通して重ステのクルマは何台か乗ってきたが、このハコスカGT-Rは「とびきり重たい」とのこと。VICTORY50の内田さんから「日産のワークスドライバーの高橋国光さんたちは当時これでカウンターを当てながら走ってたんだよ」と言われると、「この重さでカウンターを正確に当てるんですか! 信じられない!」と驚いていた様子であった。
「すごく回したくなるエンジンです!」
低速域での扱いにくさに苦労している様子だった佐々木さん。しかし、高回転域まで回すとそんなネガなイメージは吹っ飛んだようで、“S
「S20エンジンって回転を高めるほどパワーが出てきて、すごく回したくなるエンジンです! 7500rpmから音が変わってさらに上がある感じがたまらないですね! ギアのつながりも良くて、加速していくと、ものすごく気持ちいいです。
あと、加速してフロントが浮いてもちゃんと4輪が接地している感触に驚きました。高速域だとブレーキもカッチリしていてリニアな感じが安心感ありますし、これならすぐにサーキット行けそうな感じです! ほぼノーマルでこれは凄い! サーキットで走らせたくなりますし、本当にレースを考えたクルマなんだなっておもいました!」
ハコスカGT-R本来の生息地はサーキットであることを実感した佐々木さん。レース由来の高性能にすっかりと魅了されていたのだった。
佐々木藍咲選手の日産 スカイライン 2000GT-R 〇と×
好きなポイントは?
「高回転で回して気持ちいいエンジン! パワーの出かたがレーシングエンジンみたいです!」
変えたいポイントはある?
「重たいので仕方ないかもしれませんが、大きなハンドルは正直変えたいかも……でもハンドル小さくしたら駐車場とかで回せるかなぁ……」
佐々木藍咲選手とは
佐々木藍咲さんは富士スピードウェイで開催されている女性だけのモータースポーツカテゴリー「KYOJO CUP」で2023年シーズンに4輪レースデビューした、2004年生まれの若手女性レーシングドライバー。
2025年シーズンからKYOJO CUPはフォーミュラマシンへとマシンチェンジし、よりハイスピードでテクニックが求められるカテゴリーへと進化する。マシンチェンジしたKYOJO CUPに佐々木選手はKids com Team KCMGから参戦する。開幕戦は5月11日に富士スピードウェイで開催予定。フォーミュラマシンでの佐々木選手の走りにも注目だ。
さらに昨年に引き続き、GR86/BRZ Cupにも参戦予定で、JCCA筑波ミーティングにもダットさん「フェアレディ」で走ることが決まっている。
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■取材協力:VICTORY50
http://victory50.net





























































