2025年は地元のエビスサーキットを走り込んで腕を磨く!
20代の若いクルマ好きたちが発案したミーティング「ネクサスナイト」が、2024年10月12日に岩手県のクルマドーカスタムファクトリーで開催されました。そこに福島県いわき市から駆け付けたトヨタ「アルテッツァ」乗りの詩乃さんは、人生で初めてのマイカーとして「GR86」を所有しながら、同じFRであるアルテッツァを購入。2ドアと4ドアという違いこそありますが似たキャラクター、しかも20年前のクルマをあえて購入した理由を聞いてみました。
助手席でドリフトを体験したのがきっかけでアルテッツァを購入
父親や親族にクルマ好きが多い環境で育った詩乃さんにとって、スポーツカーに乗ることはごく当たり前な流れだった。当初は日産「180SX」を候補に考えていたものの、最終型でも1999年式で経年劣化が不安で、価格も高く断念せざるを得なかった。
その間に学校を卒業してクルマ関連の企業に就職が決まり、通勤用として新しくトラブルの心配の少ないトヨタ「GR86」を契約する。ただしメインはあくまで街乗りなのでATを選択、それでサーキット走行も経験してみたものの、MTのFRが欲しい気持ちはますます強くなった。
詩乃さんを強く後押ししたのは、高校の先輩たちと行ったサーキット。助手席でドリフトを体験し
「私もやってみたい!」
という思いが一気に膨らみ、オークションで3S-GEエンジン搭載の「アルテッツァ」を購入するに至ったそうだ。日産S14型「シルビア」など他に候補もあるにはあったが、アルテッツァは価格が比較的リーズナブルで、ヤマハが開発に深く関わったエンジンは耐久性に定評があるうえ、純正パーツの大部分がまだ生産されている。
また後継モデルが存在せず1代だけで終わったとはいえ、チューニングが盛んだったがゆえに社外パーツも多い。それらのありがたみは購入してすぐに痛感する。詩乃さんのアルテッツァは長期にわたって放置されていたクルマらしく、クラッチやブレーキは交換しないとまともに走行できない状態だった。
最終的な目標は1JZエンジンへの換装
それらを新品パーツですべてリフレッシュしつつ、サビが進んでいたマフラーも中古を格安で手に入れ、汚れていたエアクリーナーはノーマルを探して交換。これらの手直しだけでも走りはだいぶよくなり、今回のミーティング「ネクサスナイト」にも、地元の福島県いわき市から岩手県奥州市まで、余裕で自走できたと信乃さんは笑って話す。新たな相棒であるアルテッツァがやって来たのは2024年の夏。この冬に元から付いていた車高調もリニューアルし、春からのサーキット通いを目標にしているそうだ。
そして走り込んでドリフトの腕を磨き、最終的な目標は1JZエンジンへの換装。1JZなら3Sと同じヤマハのDNAが注ぎ込まれた名機で、ノーマルで280psとパワーも耐久性も申し分ない。またターボがゆえにパワーアップも容易にできるし、2JZのパーツと組み合わせれば「1.5JZ」化も可能。車齢こそ20年を超えベテランの領域に入っているが、チューニングの素材としては十分に現役といっていい。
ちなみにGR86も車高調などでライトチューンし、今後はグリップでのサーキットも楽しむ予定だ。ドリフトとグリップという「二刀流」を掲げる詩乃さん、2025年は地元のエビスサーキットを走り込んで腕を磨く!