自分好みの仕様を偶然購入
2024年10月12日に岩手県奥州市の「クルマドーカスタムファクトリー」にて、20代の若いクルマ好きが企画する「ネクサスナイト」が開催されました。そこに集まった個性たっぷりのチューニングカーから、かつてテンロクの王者としてサーキットを席巻した、ホンダ「シビック」(EG6)をピックアップ。20代のオーナーに、産まれたときにはすでに生産を終了していたEG6に惹かれた理由を聞きました。
タヒチアングリーンパールのボディカラー
このホンダ EG6型「シビック」のオーナーは、20代の青柳 辰さん。もともとは今回のイベントにも一緒に参加した仲間がEG6に乗っており、スタイリングやパワフルなエンジンのフィーリングにひと目惚れ。また純正のディテールを大きく変えないカスタムにも共感した。
同じEG6を買おうと決意し中古車を探したが、年式が年式だけにタマ数は決して多くないし、サーキットなどで酷使された車両も多い。苦労の末にようやく出会えたのが現在の愛車で、さすがにフルノーマルとはいかなかったものの、カスタムの方向性は青柳さんとおおむね一緒。おかげで購入後はメンテナンスが中心で、コストもそれほどかかっていないという。
気に入ったのは後期型の上級グレードだけに設定されていた、あまり見かけないタヒチアングリーンパールのボディカラーだ。塗装の状態から一度はオールペンしていると思われるが、純正らしさを失わずに個性をアピールするには最適だろう。
フロントフェンダーはわずかに叩いて広げてあるものの、見てすぐに分かるレベルではなく、あくまでもノーマル風。外装で青柳さんが手を加えたのはタクティカルアートのエアロ程度で、フロントはカーボン柄でスパルタンな雰囲気のリップスポイラー、リアはダックテール風のスポイラーをボディ同色に塗って装着する。
当面はリフレッシュに予算を使いたい
内装は7点式ロールケージで往年のレースカーらしさを全面に出しつつ、シートおよびフロントドアの内張りやフロアマットをブリッド柄にして、単なるサーキット仕様とは一線を画すファッショナブルな作り込みに注目したい。
足まわりはゼロファイターのスペックL車高調が組み込まれ、超ショートストロークのダンパーによるローダウンと、快適性およびサーキットでの走りを高いレベルで両立する。そしてタイヤとホイールはバランスの崩れるインチアップを避け、15インチのままタイヤのみワンサイズ太い205/50-15を履く。青柳さんは今後サーキット走行も楽しむ予定とのことで、バランスのみならずタイヤ代の面でもベストチョイスだろう。
運よく自分の理想に近いカスタムが施された相棒と巡り会えた青柳さん、今のところ現状で満足しており当面はリフレッシュに予算を使いたいと話す。その第一歩がエンジン系。エアクリーナーやエキゾーストマニホールドは社外品で、EG6の泣きどころであるラジエターも強化してあるが、内装や外装に比べて全体的に汚れが気になっている。次のイベントでは美しく生まれ変わったエンジンルームにお目にかかれるかもしれない。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)