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BMW新型「M5」で軽く280キロオーバー! 最大トルク1000Nmのスーパーセダンの真価とは…狙い目は復活した「M5ツーリング」

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: BMW

カントリーロードからアウトバーン、どんな道でも上質なドライブフィール

ミュンヘン空港近くにBMWのテストカー施設がある。そこが試乗会のベースだ。まずはセダンを借り、助手席と後席に仲間を乗せて走り出す。最寄りのアウトバーンへ向かう道すがら、彼らから早くも驚きの声が上がった。乗り心地がとても良いらしい。これには驚かされた。

たしかに運転席も悪くはなかった。とはいえ運転席以外もそんなに驚くほど良いかしら? と首を捻った。ソリッド感がしっかり残って、フラットに走るふうに運転席で感じるクルマの場合、助手席はもちろん特に後席はたいてい“心地悪い”。なのに、良いというから驚いたのだ。ちなみに午後、ドライバー交代して後席に座ってみたが、ベースへ戻る2時間ほどの間、熟睡。なるほど、良い。

要するに、街中からアウトバーン、カントリーロードまで、そのドライブフィールは一貫して上質。それがE28から続く高性能サルーンM5の伝統だと言っていい。

最大トルク1000Nmという今どき流行りのスペックを謳うモンスターセダンである。それなりに手に負えない感じがあってもおかしくないと予想していた。ところがどうだ。走り出した途端、初めてのクルマとはまるで思えないほど手に馴染んでくれるじゃないか。しっかりとコントロールできている感覚がある。アウトバーンでの200km/hオーバークルーズはもちろん、カントリーロードで曲げても踏んでも、その根本的な扱いやすさは変わらない。そのぶんスリルは感じないが、そもそもスリルを期待するスーパーカーではない。

思い通りに走ってくれているという感覚

野太いMサウンドエフェクトがちょっと“耳ざわり”になったので途中でカット。ナチュラルなV8ノートの方が耳に心地よい。カントリーロードではハンドリングの正確さがたまらなく思える。両手で前輪をコーナーの好きな場所に置ける感覚がBMWらしいハンドリングというものだと思っているが、M5はさらにその上をいく。ドライバーのハンドルへのわずかな入力を素早く察知して、まるで曲がる準備をしてくれているかのよう。フロントアクスルが、そしてクルマそのものが進むべき道を知っている。それでいて不快なアジャイルさはない。思い通りに走ってくれているという感覚の方がまさっている。

プリプロダクションだというM5ツーリングも1時間ほどテストしたが、空荷というのに空気を運んでいるような感覚は皆無。ドライブフィールは全くと言っていいほどにセダンと変わらない。乗り心地からクルージング性、ハンドリングの精緻な自由さまで、前を向いてドライブしている限りツーリングであることを忘れてしまった。

それにしても凄まじきは1000Nmの中間加速である。アウトバーンでは軽く踏んで280km/hをラクショーで超えていく。日本では宝の持ち腐れ、というなかれ、この余裕が心地よい日常ドライブを生んでくれるのだと思う。

>>>アルピナとM5を特集! 1月29日発売のBMW専門誌「BMW LIFE3」はこちら(外部サイト)

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