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最後の国内発表!? BMWアルピナ「B3 GT/B4 GT」が日本上陸…「アルピナマジック」を追求した最終にして極上のモデルとは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)

BMWアルピナの最初と最後が一堂に会した内覧会

今回のプレス内覧会の舞台となったアルピナ世田谷ショールームを訪ねると、まず出迎えてくれたのは1979年に「ニコル・レーシング・ジャパン」が初めて日本に輸入したBMWアルピナ「B7ターボ」リムジンだった。つまり、最後のBMWアルピナお披露目の場に、最初のBMWアルピナをともに展示するという、じつに心憎い演出がなされていたのだ。

階段から2階ショールームに上がると、待ち受けていたのはこの日の主役であるB3 GT/B4 GT。そして内覧会は、まず開祖ブルカルト・ボーフェンジーペン氏の長子にして、現時点におけるアルピナ社の当主、アンドレアス・ボーフェンジーペンがドイツ・ブッフローエの本社から寄せたメッセージ動画とともにスタートした。

この動画では今回国内デビューした2台の魅力を伝えるとともに、2025年9月にドイツで開催されるアルピナ60周年記念イベントにおいて、過去の象徴的かつ歴史的なモデルたちとともに展示され、アルピナの過去と現在、そして未来を祝うこと、2026年より「アルピナ」の名前とブランドはブッフローエを離れ、BMWグループの一部となることが語られた。

そして「ブッフローエで面白いプロジェクトが形を成していくエキサイティングな未来を心から楽しみにしています」という言葉とともに、新生ボーフェンジーペン社の未来についても少しだけ明かしてくれた。

ジャパンプレミアで明かされた最後の計画

いっぽうこの日、ニコル・グループ社長のミヒャエル・ヴィット氏も海外出張のため発表会には出席できなかったそうだが、代わりに公開された動画内で「アルピナは“今が旬”」と述べていた。終幕を前にBMWアルピナの需要がピークにあるなか、ニコルはボーフェンジーペン家と協力して、日本の顧客のために225台の追加生産を確約させたという。

ただし、2025年1月に本国デビューした「B8 GT」は、世界総生産数の1/3に及ぶという日本割り当て分が、なんとその発表当日に完売してしまった(!)ため、今後デビューイベントなどの予定はないという。したがって、今回行われたB3 GT/B4 GTのジャパンプレミアが、ついに最後のBMWアルピナ国内発表会となってしまったとのことである。

なおBMWアルピナが2025年末をもって、現行のかたちでの自動車生産をすべて終えるということは、既報のとおりである。ただ、現時点でもこのB3 GT/B4 GTと、世界的にも希少なチューンドディーゼル車「D3S」および「D4S」。そして最終幕のBMWアルピナのトップレンジであるSUV「XB7」は、オーダー可能とのことである。ただし動画内のヴィット社長いわく「2025年の年末まで迷うようなことはお薦めしません」とのこと。やはりタイムリミットは、刻一刻と迫っているのである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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