レースの折り返しで各車がドミノ式に次々タイヤ交換に
20周を過ぎ、路面の水量が徐々に減っていく中、好ペースで順位を上げていたのは37号車Deloitte TOM’S GR Supraの笹原右京選手。予選ではトラフィックの影響もあり14番手に沈んだが、ウエット路面の中でライバルを次々攻略し、32周目には3番手STANLEYの背後まで迫ると、Wヘアピンでオーバーテイクし表彰台圏内に上がった。しかしながら、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTのコースオフの責任を問われた笹原選手(曰く接触はしていないとのこと)に対して10秒のタイムペナルティが科されてしまった。
17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTにも抜かれたSTANLEY牧野選手は、他より早い33周終了時でルーティンストップを実施。タイヤはウエットのままだ。ただタイヤ交換に手間取り、タイムをロスしてしまった。
レース折り返しを過ぎ、GT300はスリックタイヤに交換しギャンブルをするマシンも出ていたが、GT500は全車がウエットタイヤに交換してルーティンストップを終えた。この時点でのトップ5はau TOM’S、ENEOS、Deloitte TOM’S、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra。ただ55周目にSTANLEYが2度目のピットストップでスリックタイヤに交換。60周を超えると上位陣にも動きが見られ、先にピットインした車両のアンダーカットを防ぐため、各車がドミノ式に次々タイヤ交換に向かっていった。
表彰台をかけたバトルがファイナルラップまで繰り広げられる
65周目には全車ドライタイヤに。トップ5はau TOM’S、ENEOS、Deloitte TOM’S、Astemo、8号車ARTAとなった。その8号車松下信治選手と接触上等の激しいバトルを展開していたのが、19号車WedsSport ADVAN GR Supraの阪口晴南選手だったが、彼はアトウッドカーブを直進してコースオフ。さらにはコース復帰直前でストップしてしまい、リタイアとなった。阪口選手によると松下選手との接触によってサスペンションにダメージがあったという。
これで、67周目にFCY(フルコースイエロー)が出され、その後セーフティカー先導に変更。au TOM’Sの築いたリードはゼロとなってしまった。
残り10周でレース再開。しかしau TOM’Sを駆る山下選手は完璧なリスタートから盤石の走りでライバルを寄せ付けず、トップでチェッカーを受けた。2024年から数えると3連勝だ。2位はENEOSで、3番手でチェッカーを受けたDeloitteがタイムペナルティを受けたことで、DENSOが3位表彰台を獲得した。
そのDENSOをはじめとする複数台による表彰台をかけたバトルがファイナルラップまで繰り広げられる中、ARTAの8号車とAstemoが接触。Astemoはチェッカーを受けられず8位完走扱い、ARTAはタイムペナルティ40秒の裁定を受け7位と共倒れとなった。結果的にトヨタ勢が表彰台独占となり、ホンダ勢最上位は4位のSTANLEY、日産勢最上位は6位の23号車NISMOであった。











































