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富士モータースポーツミュージアムで「’60年代の名マシン」を展示!ポルシェ「910」やダイハツ「P5」が登場

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)

もうひとつの注目ポイントはローラ T70 Mk. III

今回の企画展ではポルシェ910、ダイハツP5ともに、この1968年の日本グランプリでクラス優勝を飾った車両そのものが展示されている。なかでも久々に登場したポルシェ910には注目が集まっている。

またこの1968年の日本グランプリに、同じくTROがエントリーし長谷見昌弘選手がドライブしたものの、残念ながらマシントラブルによりリタイアに終わった。しかし、半年後に富士スピードウェイで開催されたNETスピードカップで長谷見選手がドライブし優勝を飾ったローラ T70 Mk. IIIも注目のクルマとなっている。

続く1969年の日本グランプリにも国内外の有力なレーシングカーが登場することになった。この時はレースの開催が5月のゴールデンウイークから10月10日(当時は体育の日=祝日だった)に移行し、レース距離も720km(6kmのフルコースを120周)に延長。ドライバーが2人で組んで出走するスタイルに変更されていた。総合優勝を争うのは日産とトヨタの2大ワークスで、日産の連覇か? トヨタが阻止するか?? と関心が高まった。しかし、この二大ワークスに割って入る恰好でTROが再び参戦に名乗りを挙げ、ポルシェのワークスチームを招聘して話題を集めた。

レースは自社開発の6L V12を搭載した日産R382が完勝。新たに5L V8を搭載する新型トヨタ7を開発したトヨタは、再び排気量の差に破れてしまったが、1カ月後に富士で開催されたワールドチャレンジカップ富士200マイル、通称“第2回日本Can-Am(カンナム)” では遠来の大排気量車=本場のCan-Amマシンを破って優勝を飾っている。

今回はいすゞ「R6」も展示

ところで、この1969年の日本グランプリには、いすゞ自動車もワークスマシンを投入していた。シボレー製の5L V8を搭載したレーシングスポーツ=グループ7のいすゞ「R7」と、1.6L 直4ツインカムを搭載したレーシングプロトタイプ=グループ6のいすゞ「R6」だが、とくにR6に関しては当時から、技術レベルが高いと評価も高かった。

今回の企画展ではいすゞR6が久々に登場しているから、旧くからのモータースポーツファンやいすゞのファンなら必見の企画展と断言しておこう。なおこの企画展は8月末までの開催となっている。詳しくは富士モータースポーツミュージアムのHPを参照されたい。

富士モータースポーツミュージアム
https://fuji-motorsports-museum.jp/

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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