ひどい渋滞区間でも18km/L台をキープして平均燃費は19km/L超
ハイブリッド車はカタログ燃費と実燃費の乖離が大きいことは、日本自動車工業会も認めている。しかもロングドライブを行ったのは真夏でエアコンの使用電力が多いタイミングだったので、カタログ燃費の10~20%ダウンなら及第点と考えていた。
今回のロングドライブは、往路は中央道を経由して東京から大阪へ。新大阪駅で折り返し復路は新名神から新東名を軽油して東京に向かった。果たしてストロングハイブリッドは東京〜大阪を無給油で往復できるのだろうか?
渋滞は往路では、高井戸ICから上野原ICまで実質45kmの渋滞で停まることはほとんどなかったが、低速でのダラダラ走行が続く。復路の厚木~横浜町田間で渋滞に捕まったが、停止することなく、30分ほどだらだらと進んだ。
中央道は最高点のある中央道 原ICまではアップダウンしながら登りが続き、その後は下りがメインとなる。出発して約45kmの渋滞に遭遇したものの、約2時間掛かって甲府の手前にある境川PAに到着。酷い渋滞に巻き込まれても燃費計は18.0km/Lを示していた。
その後下り区間が多い中央道を19.1km/Lで走破。アダプティブクルーズコントロールを作動させ走行したが、エンジンを止めてモーターのみで走行する領域が多いので燃費がグングンと伸びていく。そして名神高速を経由して新大阪駅に到着したときの走行距離が551km、平均燃費19.3km/L。メーター上の残走行距離は530kmとなった。

渋滞で走行可能距離が激減して東京まで無給油で帰れるか?
新大阪駅から東京までのナビの距離は495kmなのでギリギリ無給油で走行できる。しかし新大阪駅から名神高速の吹田ICまでの一般道が渋滞。さらに車内の外気温計が43℃でエアコンがフル稼働。高速道路に乗るまでに燃費は18.5km/Lまで低下。走行可能距離も300kmまで減り、東京まで無給油が厳しくなった。
しかし、クロストレックのストロングハイブリッドは実力を発揮。法定速度に設定したアダプティブクルーズコントロールで走行すると、残走行可能距離はぐんぐん延び無事東京に到着。トータル1045kmを走行した燃費は19.0km/LとWLTCモードとほぼ同じ数値だった。ちなみに残走行距離は40kmだった。
今回のロングドライブでの検証でわかったことは、クロストレックの搭載しているストロングハイブリッドは、高速走行時にエンジンを止めてモーターのみで走行できる領域が広いこと。その結果、ストロングハイブリッドでも高速道路での燃費悪化が少ないという点のは、これまでのハイブリッドの常識を覆しているといえるだろう。

一方残念な点は、アダプティブクルーズコントロール使用時に速度差の大きな先行車と近づくと、早いタイミングでブレーキを掛けて減速してしまうこと。一旦減速すると設定速度まで回復しようとエンジン回転数を上げて加速するので、できるだけ減速させないように走行する必要がある(早めの車線変更やクルコンを一時的にOFFにする)。
全高が1550mmを超えてしまうなど個人的には残念な部分はあるが、マイルドハイブリッドからの走行性能、燃費性能の進化は大きく、非常に魅力的なクルマであるのは間違いない。












































