海外ジャーナリストが首都高バトルがきっかけで日本の懐メロ好きに!
ドイツはミュンヘン在住のモータージャーナリスト・池ノ内みどりさんが、今年で開催101年目を迎えたスパ24時間レースを訪れました。欧州のサーキットで顔を合わすメディア関係者で、地元ベルギーで活躍するジャーナリストが、大の日本の懐メロ好きで話題を振りまいてメディアセンターで大盛り上がり。かくいう池ノ内さんは、松田聖子ちゃんや中森明菜さんの曲を移動する愛車のなかで流しているのは秘密だそうです。
ジャーナリストがワークスドライバーと富士の裾野で頭文字Dごっこ?
そのジャーナリストはマルティンと言います。ベルギーの大手メディアで活躍中です。彼は会う度に日本車の素晴らしさや日本の楽曲への愛を熱く語ってくれるのですが、日本に興味を持ったのは子供の頃に遊んだゲーム『首都高バトル』がきっかけ。ゲームを通して観た日本車や日本の風景に一瞬で心を奪われ、日本を訪れる日を長年夢見続けていたのだとか。
その長年の夢が叶ったのが昨年の9月。富士スピードウェイで開催されたWEC取材で初来日を果たします。憧れの日本に降り立ち、それも初めて訪れたのが日本を象徴する富士山がどど~んとそびえる富士スピードウェイですから、さぞかし興奮したに違いありません。
ベルギー日産と日産本社の粋な計らいで、彼の日本滞在中の1週間を借りたフェアレディZの広報車で、WEC開催期間中は山中湖から富士スピードウェイ間のドライブを毎日楽しんだようです。ヨーロッパではフェアレディZが販売されていないこともあり、そんなプレミア感も嬉しいサプライズだったようです。
富士スピードウェイのレースウィークの金曜日、メディアセンターを夜遅く出たマルティン。宿泊先の山中湖へ向かう道はまるで『頭文字D』に出てくるような峠道で、後方からプジョーに追い上げられてドキドキしたとか。それをドライブしていたのはどうやらプジョーのワークスドライバーだったようで、翌日にサーキットで彼らと会った際に「オレたちは昨夜峠バトルをしたよね」と笑い合っていたとか。こんなひとつひとつがマルティンにとってはとても新鮮で、夢のような楽しい毎日だったと言います。WECの後には鈴鹿サーキットまで念願のドライブ旅もしたそうです。

推しの山下達郎を聴いて涙するベルギー人ジャーナリスト
さて、そんなマルティンが大好きな日本のアーティストは、なんと山下達郎さん!『Ride on Time』や『Love Land Island』をはじめとする数多くの曲を聴いているそうですが、一番のお気に入りは『クリスマス・イヴ』。とてもエモーショナルで美しく、聴いているだけで涙が出そうになるのだとか。
奥様の竹内まりあさんや1980年代の日本のシティポップも全般的によく聴くそうで、当時の楽曲は情熱と躍動感に溢れており、まだ完全にデジタル化されていないサウンドに心が揺さぶられるそうです。20代のマルティンさんにとっては自身が生まれる前の遠い昔の昭和の楽曲ですが、日本に思いを馳せて聴いてくれているのは嬉しい話です。
お互いにレースウィークは多忙でバタバタしていますが、ちょっとした合間にコーヒーを飲みながらヨーロッパで日本のアーティストの話題で盛り上がれるのは、私にとっては至福の時です。また、ベルギーではまわりにほとんど誰ともそんな話題を共有できなかったマルティンにとっても、よき話し相手が見つかったようですね(笑)。
昨年は夢にみた初来日で、あまりにも日本での滞在が素晴らしく、名残惜しくて帰国の機中で思わず泣いてしまったというマルティンさん。今年もまたWECの富士スピードウェイに加え、その翌々週にスポーツランドSUGOで開催されるスーパーGTへ取材に行く予定。スーパーGTへの取材も長年夢見ていただけに、ワクワクとドキドキが止まらないと言ってました。独特のレースカルチャーを持つ日本のスーパーGTは、きっと彼を魅了するに違いありません。








































