バイク関連のメッセ会場、公共交通機関の展示などバリエーション豊かなIAA
長年フランクフルトのメッセで開催されていたIAA(Internationale Automobil Ausstellung)が、ミュンヘンへ移り、IAA Mobilityとしてカタチを変えて生まれ変わってから今年で第3回目を迎えました。ミュンヘン在住のモータージャーナリスト・池ノ内みどりさんは、フランクフルト会場時代は愛車で自走もしくはICE(ドイツの高速鉄道)利用で1泊2日をかけて観に行っていたそうですが、地元ということでママチャリを日々のアシとして活用中です。
ふたつ目のオープンスペース会場では新型列車の展示も
街の中心地のオープンスペースで開催された初日は途中からどしゃ降りの雨でしたが、お腹いっぱいになるまで楽しませてもらいました。その後も暫く雨の日が続いたこともあり、まだ見に行っていなかった他の会場へママチャリを走らせました。ケーニヒ広場というミュージアムや大学が立ち並ぶ地域の広場にオープンスペースのふたつ目の会場が設置されています。
入り口からはすぐにミュンヘンの交通公共機関であるSバーンのブースが目に入りました。Sバーンはいわゆる在来線のような感じのミュンヘン市内と近郊の片道1時間ほどの距離を補う路線で、ミュンヘン市営ではなくドイツ鉄道管轄の列車です。数多くの市民が通勤や通学、観光などに利用しています。
私の住む地区にはSバーンは通っておらず、最寄り駅は地下鉄なので利用する機会はごく稀ですが、2028年から導入予定の大型新車両のデモ車両が展示されるとの事前告知があったので、楽しみにしていました。現在のSバーンとはまったく比べ物にならないほどにゆったりしたハイテクな車両に、多くの市民も興味津々のようでした。

精力的なノベルティグッズ投下でシェア奪還を目指す中国・韓国
このケーニヒ広場には私も加入しているADAC(ドイツ自動車連盟)のブースや、中国と韓国を中心としたEV車両の展示ブースが軒を連ねていました。郊外のメッセ会場も合わせて、中国や韓国企業が精力的にヨーロッパへ進出を試みようとしています。
とくに韓国のKIAやヒョンデはいまやドイツでは日本車の販売数をしのぐ勢いですから、ゴージャスなブースで大アピール。いまやメッセなどでは非常に減ってしまったノベルティ配布も精力的に行い、潤沢な予算が組まれていることが一目瞭然です。これら中韓ブースを見学しているとしっかりしたバッグや食器、置物、雑貨などが配布されていました。ただしそれを入手するのには、メールアドレスなどの個人情報の登録が必須のようでした。
EUがEV化か⁉ という数年前のプチパニックのような状況からは、随分と落ち着きを見せている昨今のドイツです。EVやハイブリッド車が少しずつ増えてきていると感じますが、EV化の騒動の後には消費者も情報を集めて、日々のライフスタイルにはどのクルマが合うのだろうか、と考慮した上で愛車を選んでいるように感じています。
残念なことに、このIAAモビリティがフランクフルトからミュンヘンへ移ってからというものの、日系のサプライヤー企業はいくつか出展はあるものの、自動車メーカーの出展はごく少数です。バイク関連のメッセでは日本メーカーがすべて揃うだけに、自動車のメッセでも再び国産メーカーの出展を待ち望んでいます。
































































