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5ナンバーサイズのメルセデス・ベンツW460型「Gクラス」!今や希少な3ドアを歴史遺産として継承する

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TEXT: 萩原文博(HAGIHARA Fumihiro)  PHOTO: 萩原文博(HAGIWARA Fumihiro)

  • メルセデス・ベンツ 300GD:リアスタイル
  • メルセデス・ベンツ 300GD:直列5気筒ディーゼルという珍しいエンジンを搭載
  • メルセデス・ベンツ 300GD:アナログメーターがレトロ感漂う
  • メルセデス・ベンツ 300GD:チェック柄のシートが非常にオシャレ
  • 1986年式の300GDとオーナーのげっちさん
  • メルセデス・ベンツ 300GD:フロントスタイル
  • 80年代、00年代そして2010年代の3台のGクラスが集結

由緒正しい正規輸入車だからこそ後世に残す必要がある

“究極のオフローダー”として安定した人気を誇るメルセデス・ベンツGクラス。1979年の誕生から基本的なスタイリングや堅牢なボディはそのままに、常に最適のパワートレインや装備を加えながらアップデートしてきました。2018年には長い歴史のなかでもっとも大幅な改良が加えられ、2024年には電気自動車も導入されています。今回はそのような長い歴史をもつGクラスのオーナー3名にそれぞれの楽しみ方を聞いてみました。まずは初期型GクラスW460型オーナーの“げっち”さんにから紹介しよう。

ジーンズにように時間の経過とともに馴染む

Gクラスの長い歴史のなかで、初期モデルとなるのがW460型。“げっち”さんの300GDは1986年式のW460型で、全幅1695mmの5ナンバーの3ドアモデルだ。

“げっち”さんの職業は旧いメルセデス・ベンツを扱うショップの整備士。元々ジムニーに乗っていたが、仕事柄Gクラスには興味があったという。

「ジムニーとGクラスは似ている部分が多いですよ。駆動方式がパートタイム4WDであること。デフロックができること。そしてツールのように扱えること。気にはなっていましたけれど、約10年前にこのクルマが工場に入ってきたのです。前オーナーが手放すというので、私が引き取るカタチになりました。このクルマはウエスタン自動車が扱っていた由緒正しいクルマなのです。だから大切に残さないといけない」と話す。

偶然Gクラスオーナーとなった“げっち”さん。購入後に行ったメンテナンスを聞いてみた。

「エンジン、フロントサスペンションのオーバーホールにはじまり、ブレーキブースター交換、キャリパーのオーバーホール、ATオイルパンガードの自作など手は掛かっていますね。旧いGクラスでも左ハンドル車のパーツはあるのですが、右ハンドル車のパーツは出てこないです。幸いこのクルマは左ハンドル車なので、パーツのことは気にせず乗れます。まぁ故障が多いことを除けば不満はないです」という。

続いて、旧いGクラスとの付き合い方について尋ねてみると

「これはGクラスに限らないですけれど、キチンと整備できるノウハウをもったショップと付き合うことですね。W460型のGクラスも10年くらい前は安く手に入りましたけれど、現在は値上がりしています。とくにショートは台数が少ないので値上がり幅も大きいですね。エアコンもないクルマですけれど、珍しい5気筒ディーゼルエンジンが載っていますし、ジーンズのように時間が経つと馴染みますし、ダメージがあっても様になりますからね。ぜひ息子に引き継ぎたいです」

来年で車齢40年を迎える“げっち”さんのG300GDは自ら手掛けたメンテナンスによって、息子さんがハンドルを握る日まで現役でい続けているだろう。

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