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上位クラスを抑えて総合優勝!勝因は灼熱の5時間レースでもタレない耐久性を発揮した新作タイヤ

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

路面温度55℃超でも安定した「タレない耐久性」

さらに驚かされたのは耐久性である。摩耗しにくいのに加え、ブロックの角が千切れるようなこともない。路面温度が55℃を超えるなかで周回を重ねても安定したラップを刻んだ。

この耐久性の高さは東北660耐久レースの本番でもまったく変わらなかった。あるドライバーは次のように話す。

「タレがゼロというわけじゃないですが、乗り方で十分に対応できるレベルなので不安はなかったです」

リンクサーキットはヘアピンが多いレイアウトであり、必然的に舵角が大きくなりタイヤを傷めやすいコースである。しかし、VR08GPスポーツは5時間を無交換どころか、余裕を残して完走できた。

廃車再生アルトが証明したVR08GPスポーツの高いコスパ

382#DUMC ブライダル アルトのマシンは、とくに勝ちを狙って作り込んだものではない。廃車になるはずだったボディを無料で譲り受け、中古のエンジンとミッションを載せ、お金をかけず楽しく遊ぶために製作され、チューニングは最小限に抑えられている。

前述したとおり、ドライバーたちの技量や運も勝利の要因である。とはいえ、VR08GPスポーツがデビュー戦で優勝した事実はインパクトが大きい。

なお、VR08GPスポーツはリーズナブルなことも強みである。限られた予算のなかでモータースポーツを楽しみたい人には、まさにうってつけだ。グリップ力、耐摩耗性、安定感、価格と、バランスの取れたこの注目のセカンドラジアル。今後はより速度域が高く大きな負荷のかかるスポーツランドSUGOや、ウェット路面でのグリップ、熱の入りなどの検証が待たれるところである。

さらに、最上位モデルであるVR08GPニューマの、軽自動車サイズの登場にも大いに期待したい!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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