日光の林道と県道を走破!ベテランナビゲーターの指示で見事優勝
第51回ソネット・ラリー in 日光では、栃木県日光大室界隈を、総距離150kmほど走り抜けました。スタート地点となった高龗(たかお)神社に再び戻ってきてゴールした山本さんは、なんとクラス優勝、デビューウィンを遂げることに。 「峠道の走りも楽しかったです。僕にとってはラリー競技初参戦ですが、ナビゲーターには実績ある亀山さんがついてくれていたので、自分は走りに専念するだけでしたから」
「広い県道の舗装されたワインディングには36km/hのアベレージ区間もありました。速度指示を受けながら、ドライバーも気分よく走っていたようです」
とは、ナビの亀山伸一さん。
今回のデイラリーには、アベレージ速度30数km/hで走る広く整った優良舗装の県道や、速度20km/hほどの低い指示速度で走る、くねくねした狭く湿った林道などがありました。主催者に指示された速度でクルーたちがルートを正確に走れているかどうかをチェックする、タイム計測の地点CP(チェックポイント)が現れるまでの距離が、おおむね林道は長めで県道ターマックルートは短めだったとのこと。このコース設定に妙があり、いっそう気が抜けない走行スピード維持の厳しさにつながっていたようです。
ミスコースも笑い話に!6分のロスを取り戻す
関東デイラリーシリーズ戦のなかでも、長い林道が盛り込まれ、走行総距離も長いという特徴があった今回のソネット・ラリー。ドライバーもナビも共に、緩急差のある指示スピードを路面状況の違いにもめげずにこなし続けてゆく、デイラリー競技ならではの厳しさを楽しく味わっていたわけです。
「じつはミスコースして6分ほど遅れてしまったこともあり、取り戻すことも大変でした」
という局面を明かす山本さん。それだけに、安全に走りきり挽回していった達成感はひとしおです。
「私のミスでした。コマ図に表示されている進行方向を理解しているにもかかわらず、誤ってはいけない方向が(左)だと分かっていながら、なぜか(左!)と伝えてしまっていたんです。入り込んでしまった道が……」とナビの亀山さん。すぐさま「そしたら凄〜い道でしたよお、進めば進むほどに草木がぼうぼうで!」
と山本さん。ラリードラマ渦なかの失敗談を、ふたりは爆笑しあっていました。
「まずはちゃんと止まって、落ち着いて考えて」
リカバリーへの指示を出した亀山さん。運良く次のCPまでの距離が長かったので、遅れを取り戻す挽回を遂げ、減点を回避したのです。
「ひとりではできない」音楽家が感じたラリーの魅力
「競技ですからみんなと走っている、だから楽しいんですね。ひとりでドライブするのと違いコドライバーもいるし、他の参加チームもいる。イベント前夜の宿泊先で(みんなでワイワイ)もあったり。音楽では作詞、作曲から歌うことまですべて自分ひとりです。スポーツでは以前やっていた空手も個人競技でした。でもラリーってひとりではできない競技、団体戦のようなものが感じられます。それがとても楽しいんです。山道をタイムアタックできますよと言われても、おそらくひとりでは走ろうとは思わないでしょう」
仕事柄、ひとりで作詞・作曲・演奏・歌唱する山本さんならではの、ラリーの走りとは何かを語るデイラリー参戦の第一印象でした。
気軽に普段使いのクルマでも参加でき、エントリー料金も1台2万〜3万円ほどと安く、完走後はJAFの発行する競技ライセンスも申請取得できるデイラリーには、みんなで楽しめるモータースポーツの様相がそこかしこに垣間見られました。








































