スバルからの供給は絶たれ部品取り車を2台確保して維持!
千葉県佐倉市で行われた「サクラオートヒストリーフォーラム」には多くのスバル車が集まりましたが、そのなかでとくに目を惹いたのが、今ではなかなか見ることができなくなった2代目「サンバーバン」です。商用車ゆえ、酷使されて現存数が少ないモデルだけに、きれいな状態を維持している個体はとても貴重です。今回は、スバル360にも長く親しんできたオーナーの川嶋さんに、入手のきっかけや維持の工夫、そして希少になったサンバーを支える“仲間”や“部品取り車”の存在について話を伺いました。
スバル360のマニアが虜になった小さなライトバン
クラシックカーのイベントにはスポーツカーや大量に販売された大衆車が数多く集まる。しかし、過酷な使われ方をした商用車となると、極端にその数が減ってしまう。綺麗な状態で残っているケースはとくに少なく、イベントで見かける機会も稀だ。そんななか発見したのは、驚くほど状態の良い2代目初期のサンバーバンである。これまで複数のスバル360に乗ってきたというオーナーの川嶋さんに、入手までの経緯を教えてもらった。
「ある時サンバーのピックアップを見て『写真で見るより現物の方がカッコいい』と思ったんです。それで探した結果、この1967年式ライトバンデラックスを発見し、18年前に福岡で入手しました。私が所有するまで2オーナーで、ファーストオーナーは写真店をやっていた方で当初は大阪にあったみたいです。サンバーは商用車なので多くが廃車になっていて、今では本当に見かけなくなりました。イベントでも同じクルマと並んだことはありません。当初から状態は良かったみたいですが、1度過去に同色でリペイントを受けているようです」
スバル360のパワートレインを使った商用モデル
サンバーはスバル360のパワートレインをラダーフレームのリアミッドシップ搭載した派生モデルとして、1961年に登場。ピックアップトラックとライトバンが用意された。サスペンションもスバル360由来のコイルサスペンション4輪独立懸架を採用し、商用車ながら乗り心地の良さには定評があったそうだ。
今回紹介する2代目モデルは1966年に登場した。初代モデルからのスーサイドドア(逆ヒンジドア)や、横から見た際の前後対称のシルエットなどの特徴的なディテールを継承しつつ、スッキリとしたデザインとなった。その後1970年のマイナーチェンジで標準ドアに変更となり、フロントにもダミーグリルが備わるため、この見た目の車両は4年間しか製造されていない。リアに搭載されるエンジンはスバル360と共通で、エアクリーナーの形状が異なる程度だ。トランスミッションも共通だが、ローギヤード化されているそうだ。
ハイギヤード化のためにスバル360のトランスミッションを流用
「イベントで同じクルマと出会わない」ということは、同時に「現存台数が少ない」ことを意味している。当然、ボディパーツはスバルから供給されず、全滅に近い状態だそうである。ただし、エンジンおよびトランスミッションまわりはスバル360と共通部品が多く、入手は比較的容易である。
ただし、ブレーキに関してはスバル360よりもひとまわり大きく、シューやドラムは専用品となる。またギヤ比が低すぎるため、スバル360のトランスミッションに載せ替えてハイギヤード化してあるそうだ。これにより、イベントなどの遠征も快適になったという。
「パーツもそうなんですが、基本的に情報がないんです。だからパーツの互換性に関しても、実際にバラしてみないと判らない状況で、情報を共有できる仲間の存在は非常に重要です。私自身、自分で整備するし、部品取り車を2台確保してあります」


























































