街乗りも楽しめるサーキット仕様
目指したのはTS超えのサニトラ
かつては多くのガソリンスタンドや商店で見かけることができた「サニトラ」こと日産 サニートラックですが、ここ最近は急速に目にする機会が減ってきました。そんななか、東京オートサロン2026の会場で発見したのは、美しくトリコロールカラーにペイントされた1台です。尾林ファクトリーのブースに展示されたこのマシン、じつはエンジンやトランスミッションはもちろん、リアサスペンションの4リンク化など各部を徹底してモディファイした本格派「サニトラ」だったのです。
派手なペイント以上のハイスペック
マシンと化した本気のサニートラ!
数多くのチューニングカーが展示される尾林ファクトリーのブースに展示されていたクルマのなかで、気になった1台を発見した。トリコロールカラーにペイントされたド派手なサニートラックだ。正直、遠目から見た時は「レースカー風のペイントをした、ちょっとテキトーなカスタム」(失礼!)かと思っていたのだが、近づいてみて間違いだったことに気づき恥ずかしくなった。このクルマはエンジンルームやリアの足まわりまで徹底して手を入れた、本気のカスタムマシンだったのだ。早速このクルマのオーナー、伊藤さんにお話を伺ってみることにした。
「このクルマは見た目だけでなく、サーキットを走るために見えない部分にもひととおり手を入れています。テーマは『公道も走れるサーキット仕様』って感じですね。普段は本庄サーキットや筑波サーキットを走っています」
「サニトラ」の愛称で親しまれたB120型サニートラックは、その名のとおりB110型サニーの派生モデルで、モノコックのワンピースボディであるのが特徴。エンジンはサニーと同じ1.2LのA12型を搭載。足まわりなども国内のTSレースで活躍したB110型サニーと共用しているため、エンジンや足まわりの部品に困ることも少ない。そのうえチューニングパーツも豊富で、いまだに根強いファンが多い。伊藤さんはそんなサニトラをベースに、TS仕様のサニーにも負けないサーキット仕様を製作したというわけだ。
ワンオフパーツまで作る徹底ぶり
リアはリジットから4リンク化!
ボディは徹底したレストアが行われたうえで、内装などは一度剥がし、バケットシートをセット。ドアパネルやダッシュボードはカーボンで制作したワンオフ品だ。とにかく徹底した軽量化が図られている。側方排気、いわゆる「サイド出し」に対応するために助手席側キャビンフロアを凹ませているほか、エンジンルームも余計な穴を埋めてスムース化。見せる(バエる)加工も随所に見ることができる。
リアサスペンションはベッド(荷台)を切開したうえで、ここにサブフレームを設置し、4リンク+コイルオーバー化。ベッド下のフレームをCノッチ加工し、この車高でもしっかりとサスペンションがストロークするよう工夫されている。ちなみにベッド最後端に巨大なレース用燃料タンクを設置しているが、これはリアのトラクション確保のための工夫だ。
エンジンはオリジナルのA12をベースにフルチューンが施されており、トランスミッションもTSレース用のギヤを組み込んだローバック5速マニュアルに換装。エンジンはハーネスや配管などを隠して通すなど、美しくディテールアップされている。リアブレーキもオリジナルでディスク化してあり、各部はしっかりとアップデート。サーキットでガンガン走ることができる、楽しい1台となっていた。



























































