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上場以来初の赤字転落! ホンダEV戦略転換の裏側とF1のジレンマ

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: HONDA/AMW/HRC/ACURA  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

第4期復活後のマクラーレン時代の悪夢再来か?
シャシー側とエンジン側で最適解を導き出せ!

1980年代終盤から1990年代序盤にかけて、ホンダはマクラーレンにターボ エンジンを供給し、優勝をほしいままにしていた時代がありました。レギュレーションが変更されターボが禁止になると、それまでの優位性がなくなり苦戦を強いられるようになります。

あるシーズンではハイパワーながら大きく重いエンジンが足を引っ張ることもあり、またあるシーズンではコンパクトなエンジンがシャシーのパフォーマンスを助けたこともありました。しかし当時のGPパドックで、ホンダやマクラーレンから「シャシーが悪い」とか「エンジンが重すぎる」といった相手を非難するセリフは、ほぼ聞かれなかったように記憶しています。

その反対に、2015年からの3年間、再びジョイントしたホンダとマクラーレンは、思ったような成績を出せず苦戦が続きました。そのうちにチームやドライバーからは、ホンダに対する非難が出るようになりました。ホンダの関係者からマクラーレンに対する愚痴を聞くことはありませんでしたが、いずれにしてもこうなると一緒にマシンを速くするなんてことは夢のまた夢です。3シーズンで契約解除となったのはよく知られるところです。

アストンとホンダ両者の試練と覚悟が必要な時
次世代ハイブリッドで「エンジン屋」の意地出せ

今シーズンのアストンマーティン ホンダの苦戦ぶりは、まるでひと昔前のそのシーンが繰り返されているかのようです。フェルナンド アロンソ(振り返ってみれば彼はマクラーレン ホンダのドライバーでした)は今回に限ってはホンダを刺激しないように口撃どころか、擁護側に回っています。一方、空力の鬼才と呼ばれ数々の傑作マシンを生み出したエイドリアン ニューウェイは、マネージングテクニカルパートナーからチーム代表を兼務することとなり、立場上、チームを守るためにホンダを非難するコメントが目立つようになってきました。

しかし考えてみれば、F1活動を休止したり再開したりを繰り返してきたホンダが、再デビューして即トップコンテンダーになれるほどF1レースは甘くありません。そんなホンダとジョイントすることを決めた以上、一緒になってマシンを速くしていく覚悟がチームにも必要であり、もちろんホンダの技術陣にも必要なことは明らかです。

EV戦略の転換を決断したホンダですが、個人的にはエンジン(内燃機関)の開発で蓄積してきた知見と開発スキルを活かす方法を再考してほしいと思っています。

ホンダのハイブリッド技術は高く評価されているようですが、これもエンジン開発で培ってきた技術力の賜物です。次世代ハイブリッドには、エンジン屋としての意地と矜持を期待しています。また「全方位開発」は、ホンダらしいチャレンジングな姿勢ですから続けて欲しいと思っています。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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