新世代の使い勝手と機能性を追求した3代目の全面進化
マツダの最量販モデルとして14年間走り続けてきたマツダ「CX-5」が、9年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たしました。2026年5月21日に3代目となる新型モデルが正式に発売されました。「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」を開発コンセプトに掲げ、日常の使い勝手を軸に全面的な進化を遂げた新型車の詳細と、大胆なパワートレイン戦略についてご紹介します。
マツダの復活を牽引した販売累計500万台を超える看板SUV
初代マツダ CX-5は2012年2月に誕生した。マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」と、エンジンや車体を総合的に磨き上げる「SKYACTIV技術」を全面採用した第1弾モデルとして登場。「機能的でありながら街中で誇らしく使える」という価値を体現し、SUVに対してネガティブなイメージもあった日本市場でも広く支持を集め、マツダ復活の象徴的な存在となった。
2016年12月登場の2代目は、初代の価値を引き継ぎながら質をいっそう高めた。同乗者全員が味わえるインテリアの上質感にくわえ、2.2リッターのSKYACTIV-Dディーゼルエンジンが生み出すトルクフルな走りと燃費性能のよさも支持を集めた。現在ではグローバル累計500万台以上、国内でも累計40万台超を販売し、マツダの国内販売台数の約15%を占めるまでに成長した看板モデルとなっている。
車体サイズの拡大とマツダ初のGoogle搭載による機能進化
3代目となる新型モデルのデザインコンセプトは「Wearable Gear(ウェアラブル ギア)」だ。ホイールベースを2代目から115mm延長し、全長4690×全幅1860×全高1695mmとひと回り拡大した。後席の膝前・頭上空間はクラストップレベルまで広がり、荷室容量も466L(前モデル比43L増)を確保している。
エクステリアはボンネット先端を約50mm高くして堂々としたフロントフェイスに仕上げ、斜め配置のデイタイムランニングライトがネコ科の眼を彷彿とさせるアイコニックな表情を生み出す。リアにはMAZDAのワードマークを採用し、ボディカラーには新色「ネイビーブルーマイカ」を含む全7色を設定した。
インフォテインメントはマツダ初のGoogle搭載システムに一新された。15.6インチまたは12.9インチの大型タッチパネル式センターディスプレイを核に、Google アシスタント・Google マップ・Google Playを利用でき、音声でエアコン・ナビ・オーディオの操作も完結する。ステアリングスイッチもスマートフォンのような感覚で操作できる静電式に改められた。
走りにおいては、ダンパーの外径を直径51mmから55mmに拡大し、ガス圧も先代比約200%に高めることで、動き始めから即座に減衰力を発生させる設計とした。スプリングを柔らかくしながらもハンドリングを損なわず、荒れた路面でのフラットな乗り心地を実現している。ブレーキはバイワイヤ方式を採用し、2代目で指摘された「停止時の頭がカックン」となる現象も解消されている。安全面でも漫然運転検知、車線変更アシスト、渋滞時ハンズオフアシストなど多数の新機能が加わった。
パワートレインをガソリンに一本化し次世代エンジンにも言及
2代目で根強いファンを持っていた2.2リッターディーゼルのSKYACTIV-Dは、新型ではラインアップから姿を消した。搭載エンジンは、マイルドハイブリッド「Mハイブリッド」を組み合わせた2.5リッター直噴ガソリン(e-SKYACTIV G 2.5)の1種類のみとなる。
背景にあるのはマツダのエンジンラインアップの整理だ。ディーゼルはFRベースの大型SUVであるマツダ「CX-60」やマツダ「CX-80」に集約する方針とみられ、FFベースのCX-5とは役割を切り分けた形になる。電動化への本格投資と合わせて、モデルごとにパワートレインの最適解を選ぶ方向性が鮮明になってきた。
ただし、これが最終形ではない。マツダの資料によれば、ガソリンとディーゼルの技術を発展的に融合させた新エンジン「SKYACTIV-Z+マツダ独自のHybrid」が2027年中に導入予定として明記されている。電駆技術のサポートで豊かな低速トルクとガソリンの伸びのよさを両立するという。ディーゼルが担っていた役割を、より進化した形で受け継ぐ存在としてその登場に期待したい。
ブランドアンバサダーの綾瀬はるかが発表会で語った意気込み
発表会では、俳優の綾瀬はるか氏がマツダブランドアンバサダーに就任したことが発表された。マツダと同じ広島生まれということもあり、「同じ広島県の企業とこうしてお仕事できることはとてもうれしく思います」と笑顔を見せた。
毛籠勝弘社長は選んだ理由として、「人を前向きにする力があり、温かく芯もしっかり持っていらっしゃる」とコメントした。綾瀬氏は
「マツダと一緒に、皆さんの走りたいという気持ちを作れたらうれしいです」
と意気込みを語った。
発表会ではCX-5のコンセプト「したいを叶える」にちなみ、実車を体験しながら今年したいことを語るコーナーも設けられた。「CMでキャンプシーンを撮っていて、私もしたいと思いました」と話した綾瀬氏は、実際に荷室へキャンプ道具を積み込みながらその広さを体感。「これだけ室内が広いと、ペットと一緒にお出かけもしたいですね」と実家の愛犬との外出にも思いを馳せていた。
グレード構成と月間販売目標2000台を掲げた販売価格
メーカー希望小売価格(消費税込)は、エントリーグレードのS(2WD)が330万円から、最上位グレードのL(4WD)がベースで430万6500円、オプションを加えた最大構成で447万1500円となる。
グレードはS・G・Lの3種で、それぞれ2WD(FF)と4WDを設定している。月間販売目標は2000台で、全国のマツダ販売店を通じて2026年5月21日(木曜日)より取り扱いが開始される。












































































