伝説のカラーを纏うキメラ「EVO38」!驚異の限定モデルが登場した
1980年代のラリー界の熱狂を最新技術で蘇らせるイタリアの「キメラオートモビリ」が、伝説の「マルティニ」と再びタッグを組んだ。2023年に発表されたキメラ「EVO37 マルティニ7」に続き、サルデーニャ島で初公開されたのは、名車ランチア「ラリー037」の精神を継ぐキメラ「EVO38」の特別コレクションである。独自のカラーリングで新たな魅力を引き出し、圧倒的な存在感を放つ熱き限定モデルの全貌を紐解いていく。
限界を突破した驚異のパワートレインと専用の冷却システムを搭載する
単一の記念カラーであった前作のEVO37に対し、今回のコレクションは複数のカラーバリエーションを展開する野心的なプロジェクトだ。外観の美しさだけでなく、中身も大幅な進化を遂げている。リアに搭載される2.1リッターの直列4気筒ツインターボエンジンは、植物などを原料とするバイオ燃料(バイオエタノール)に対応するシステムを採用した。
これにより、最高出力は640馬力に達し、最大トルクも約700Nmまで向上している。許容回転数も8200rpmまで引き上げられ、より高回転域での伸びやかな加速を実現した。また、激しい走行時の熱対策として、インタークーラー(過給機で圧縮された空気を冷却する装置)に直接冷水を噴射する専用の冷却システムを新たに追加している。過酷な状況下でも安定した性能を発揮するための、実践的なアプローチである。

徹底した軽量化と機能美の融合が過酷な走行を支える
走りの質を高めるために、徹底的な軽量化が施されている。車両重量はわずか1100kgに抑えられており、今回の限定コレクションではさらなる軽量化も図られている。
とくにカーボンファイバーやケブラー素材(高強度の合成繊維)を惜しみなく使用したボディは、剛性を確保しつつ無駄な重量を削ぎ落とした結果だ。フロントフードに設けられた新しい吸気口や、外から見えるように配置されたダンパー(路面からの衝撃を吸収する装置)など、すべてが冷却性能や空力性能を高めるための機能的なデザインとなっている。熱を効率よく逃がすセラミックコーティングの排気システムも、過酷な使用に耐えうる実用性と造形美を兼ね備えたものだ。

独自の最新技術を注いだ完全新設計のハイパーカーが未来に控える
彼らの歩みはこれで終わらない。2026年5月15日には、イタリアのコモ湖畔(ヴィラ・フローリ)で開催されたイベントにおいて、完全な新作となるキメラ「K-39」を発表している。こちらの詳細な情報も、追ってお届けする予定である。
これは過去のモデルの発展型ではなく、同社にとって初となる本格的なハイパーカーだ。1980年と1981年の世界スポーツカー選手権を席巻した名車ランチア「ベータ モンテカルロ」を彷彿とさせる、グループ5のシルエットフォーミュラ(市販車の外観を残しつつ中身を競技用に改造したレーシングカー)に敬意を表しつつ、独自の最新技術を注ぎ込んで開発されている。
パイクスピーク(アメリカで開催される過酷なヒルクライム競技)などへの参戦も視野に入れており、世界中のクルマ好きから熱い視線が注がれている。なお、今回発表されたコレツィオーネ・マルティニの具体的な価格は公表されていないものの、極めて限られた生産台数のためすでに購入枠は残りわずかとなっているという。妥協なきクルマ作りを続ける同社の挑戦から、今後も目が離せない。






















































