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前後3〜4インチのリフトアップと35インチタイヤを装着したシボレー「K5ブレーザー」

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TEXT: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)  PHOTO: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)

大胆なリフトアップカスタムで35インチタイヤを履く1990年式シボレー「K5ブレーザー」

純正ステップが付いたままなのに、乗り降りするのもひと苦労。会場でひときわ高い車高を誇っていたのは、’90年代の四駆ブームを象徴するシボレー「K5ブレーザー」だ。フロントとリアで手法を変えたリフトアップに、直径35インチの大径タイヤ。オーナーの白山さんが数多のアメリカ車の末にたどり着いた、渾身の1台を紹介する。

見上げるような車高のシボレー「K5ブレーザー」を発見

広い会場のなかでも、見上げるほどの車高でその存在を主張する1台があった。TVWのイベント会場で出会った、シボレー K5ブレーザーである。かなりのリフトアップが施され、純正ステップが残っているにもかかわらず、乗り降りするのも苦労しそうなほど高い。そこでオーナーの白山さんに話を聞いた。

「このクルマは1990年式のK5ブレーザーで、今から4年ほど前に手に入れました。その前はシェビーバンに乗っていたのですが、子供も大きくなって、大勢で乗ることも少なくなったので乗り換えました。リフトアップされて、カスタムペイントが施された状態で売りに出されていたのを見つけて、翌日に仙台まで見にいって即決で購入しました。エンジンは350ci(約5.7リッター)で、4速ATです。普通に走るには全く問題ないし、単純な機構なので故障も少なくて気に入っています」

その表情からは愛車への深い愛着がうかがえる。白山さんが信頼を寄せるこの350ci(約5.7リッター)エンジンは、いわゆるシボレーのスモールブロックV8と呼ばれる名機である。数十年にわたって基本設計を変えずに生産されたため、現在でもアフターパーツや補修部品が無数に存在し、日本国内でも比較的安価に維持しやすいという、旧車のアメリカ車としては最大のメリットを備えているのだ。

日本の四駆ブームで人気を博したシボレー「K5ブレーザー」とは

K5ブレーザーは、日本の四駆ブームでも一躍ポピュラーになったモデルである。フォード「ブロンコ」に対抗して企画された四輪駆動のSUVで、1969年に登場した。専用ボディではなく、ピックアップモデルをベースに後部へシェルを載せた成り立ちが特徴だ。その後、ベースとなるシボレーのフルサイズピックアップのモデルチェンジにあわせて、車両を更新してきた。

今回紹介する1990年式は、1973年にモデルチェンジした2代目にあたる。この2代目は1991年まで続いた長寿モデルで、白山さんの個体は末期の角目仕様だ。車格は大きいものの全長は約4.7mしかないため、街なかでも意外に扱いやすい。1990年代のリフトアップブームのころ、ブロンコとともに人気を集めた。当時から足回りのカスタムパーツが豊富にそろっていたため、いまでもリフトアップされた個体が多く残っている。

フロント下げとリアのブロックで前後3〜4インチ上げ、35インチタイヤを装着

この個体は、フロントとリアで異なる手法を組み合わせてリフトアップされている。フロントはメンバーごと下げ、リアはリフトアップブロックを使用している。足回りだけで前後とも3〜4インチほど上がっているうえに、直径35インチという純正よりかなり大きなタイヤを履くことで、迫力の車高を実現した。装着するホイールは15インチのミッキートンプソンで、限定デザインのレアピースである。これに35×12.5R15サイズのヨコハマタイヤ「ジオランダーM/T」を組み合わせている。

「以前に乗っていたシェビーバンと比べて、より趣味性が高いK5ブレーザーは、乗っていて格段に楽しいし、本当に最高です」

そう語る白山さんの目は輝いていた。

今後は傷んできたボディを同じ色でペイントし、リフレッシュしたいという。これまで数多くのアメリカ車に乗ってきた白山さんが、一番満足していると語る1台である。

子供の成長にあわせてシェビーバンから乗り換え、翌日には仙台まで足を運んで即決する。白山さんの選択には、趣味に妥協しないまっすぐな気持ちがにじむ。単純な機構ゆえに手がかからず、日常の相棒として付き合いながら、次はボディのリフレッシュを見据えている。数多のアメリカ車を渡り歩いた末に一番満足していると言い切れる愛車と出会えたのは、何とも羨ましいカーライフである。

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