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日本車なのに異国生まれ! ガイシャとも国産車とも違う魅惑の「逆輸入車」たち

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/DATUN/INFINITI

自動車メーカーが正規輸入していた逆輸入車

 一方でひと頃、自動車メーカー自身が自社の販売車種に加えた、いわば“正規輸入の逆輸入車”があったのはご承知のとおり。

【ホンダ】

アコードクーペ

 おなじみなのは、ホンダだ。“U.S.アコード”と銘打ったアコードクーペが2世代に渡って輸入されたほか、1991年の初代アコード・ワゴンも逆輸入車だった。アコードワゴン

 オハイオ州メアリーズビルホンダ4輪工場は1982年からからアコードを、1986年からはシビックの生産を開始した、日本の自動車メーカーではいち早く海外に設けた生産拠点である。ここで作られたクルマが日本市場にも展開された。アコードクーペ

 シビック・クーペも同様に輸入されたほか、カナダ・オンタリオ州アリストンで生産されたラグレイト(北米名オデッセイ)やSUVのMDXも輸入、販売された。シビッククーペ

【トヨタ】

 同じくアメリカ製ではトヨタ車もあった。ケンタッキー州のTMM(Toyota Motor Manufacturing,U.S.A;Inc.)で作られたセプターのステーションワゴン&クーペがそれだ。トヨタ・セプター

 ただしセダンは国内生産。セプター自体、アメリカ市場をターゲットにしたクルマだったが、おっとりとした乗り味はアメリカ車風味。車内の“新車の匂い”も、アメリカ車風だった。トヨタではほかにも、セダンのアバロン、プロナードがケンタッキー製の逆輸入車だった。トヨタ・アバロン

  また欧州発のモデルもあり、アベンシスはイギリス生まれのセダン/ワゴン。こちらはいかにもシッカリとした足まわりのタッチが、乗ると欧州車風に感じられた。

 【日産】

 欧州車風といえば、日産プリメーラの初代、2代目にイギリス製の5ドアが設定されていた。フロントフェンダー左右に小さなUnited Kingdomのステッカーが貼られ、さり気なくそれを主張。初代のP10でいうとグレードは2.0eGTで、タイヤはほかの2Lが195/60R14 86Hなのに対し、195/60R14 85Vだった。日産プリメーラ

【三菱】

 少しタイプの違うところでは、北米製の三菱エクリプスがあった。このクルマはいかにも逆輸入車然としていて、左ハンドルでの導入。当時のアメリカ車で一般的だった、運転席に座るとシートベルトが自動で装着される機構もそのまま残されていた。初代はFFと4WDの用意もあった。リトラクタブルヘッドライトが採用された外観はスリークでスタイリッシュなものだった(カタログは北米仕様)。三菱エクリプス

 1995年には2代目にフルモデルチェンジを受けたモデルに切り替わり、さらに1999年になると3代目が登場。このモデルはスパイダーのみの設定になった。当時のニュースリリースには“ランプなどの灯火類や排出ガス仕様を日本の国内法規に適合させる一方、左ハンドルを含めた北米仕様の雰囲気を極力残すことで、ダイナミックなアメリカンテイストを存分に満喫して頂ける仕様とした”とあった。カタログ写真も海外の風景が主体だったりと、日本車でありながら半分は外車気分? 逆輸入車に乗ると、そんな気分が味わえた。三菱エクリプススパイダー

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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