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シトロエン「2CV」にエンジンを2基搭載した「サハラ」とは? 駆動方式はFFとRRを足した4WD!?

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一

入手したばかりのサハラをラリーで実走テスト

世にも珍しい前後エンジン搭載4WD車、2CVサハラのオーナーは埼玉県から参加の大畑仁志さん。じつはこのサハラを手に入れたのは、まだ数カ月前のことだという。大胆なことに、前オーナーが長年動かしていなかったサハラの実動チェックを行うため、今回のコッパディ小海にエントリーしたそうだ。

大畑さんはサハラの入手後、今回コ・ドライバーを務める原嶋明男さんの手を借りて、ダメージのあったパーツや、オリジナルではない代替パーツが装着されていた部分をオリジナルへと戻す作業などをしたそうだ。原嶋さんはシトロエン仲間の間で「2CVを知り尽くした男」とリスペクトされている存在。今回の同行は心強いだろう。

コッパディ小海スタート会場までは積載車で持ってきたというサハラ。なんだかフロント側のエンジンに不整脈があるということで、エンジンルームを開けてイグニッションコイルを交換していた。作業後はアイドリングもスムーズになり、無事にスタートできそうだ。

残念ながら途中でリタイアするも収穫は大きい

基本的に年式順でのスタートとなるコッパディ小海。最初の出走はなんと99年前の1924年式ブガッティ「ブレシア」だ。小海町・黒澤 弘町長の振り上げるフラッグを合図にスタート。1962年製のサハラは29番目、こちらも軽快な空冷サウンドを響かせながらスタートし、ワインディングへと躍り出た。

ひとつ目のチェックポイントを過ぎ、さらに気持ちの良い八ヶ岳の麓をクラシックカーたちが駆け抜ける。ふたつ目のチェックポイントでは「PC競技」。決められた区間を設定されたタイムにいかに近く、正確に走行できるかを競う。

さらにコースは諏訪湖畔へ。ここでランチで一息ついたあとは、霧ヶ峰から白樺湖、蓼科を抜ける最高に気持ちのよいコースを通り、メルヘン街道を経由してゴール(=スタート地点)のガトーキングダム小海までの約250kmの行程を楽しんだ。その夜は1日目の結果発表と暫定表彰式が行われる懇親会を兼ねたパーティーで、ジャズライブもあり、楽しい夜が更けていった。

2日目はガトーキングダム小海の敷地内でのヒルクライム競技。敷地内道路と駐車場を利用した上り坂を一気に駆け上がるコースだ。キャブセッティングやタイヤの空気圧を念入りにチェックするエントラントも見られる。そうして2日目の表彰式とランチをもって、32回目のコッパディ小海は無事に閉幕となった。

* * *

大畑さんの2CVサハラは途中で何度かのトラブルがあったそうだが、そのたびに自らの手で克服。残念ながら完走こそならなかったものの、ツインエンジン×4WDという独特のメカニズムにもしっかり触れることができ、目的通りの実動テストを存分におこなうことができた。今回の収穫が大きかったことは間違いないので、今後も各地のヒストリックカー・イベントに姿を見せてくれるはずだ。

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