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30年前に畑に放置されたトヨタ初代「レビン」を救出! レストアし車高を上げてラリー仕様に仕上げました

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

レースやラリーで活躍していた初代TE27型カローラレビン

毎月第3日曜日の朝に行われている「浅間サンデーミーティング」は、趣味性が強いクルマの集まりで、毎回、異なるテーマカーを設定している。2023年8月20日にフィーチャーされたのは国産スポーツカー。今回は、トヨタの初代TE27型「カローラレビン」に30年乗り続けているオーナーを紹介しよう。

畑の中にポツンと置いてあったレビンを発掘、レストア

トヨタの「カローラレビン」や「スプリンタートレノ」という車名を見聞きしたときに、まず、どのモデルを思い浮かべるだろうか。漫画やアニメなどの影響もあり、1983年に登場したAE86世代の印象が強いが、じつはレビン/トレノの歴史は古く、初代のTE27型がリリースされたのは1972年のことだった。

スパルタンなTE27型のレビン/トレノは、公道はもちろん、レースシーンやラリーフィールドにおいても活躍したので、この小型高性能クーペに魅せられ、自動車趣味生活をスタートさせた先達も多い。1973年式のTE27型カローラレビンのオーナーのカレヤシさん(55歳)は車高を下げて走り屋仕様にするのではなく、車高を上げてラリー仕様にしていた。

「知り合いからの紹介で30年前に購入しました。ここにレビンがあるよ、と知り合いに言われ、その場所に行ってみたら畑だったんですよ。農道とかではなく、畑の中にポツンとレビンが置いてあったので、発掘し、レストアしました」

マッドフラップは友人から譲られた当時モノ

リアのガラスが割れているなど各部がイイ感じにヤレていたので、ボディの鈑金を含めてレストアに1年ぐらいを費やしたそうだ。30年前の話なので新品のリアガラスが出てきて、灯火類の交換用レンズが箱に入ったまま車内に入っていたりと、部品が無くて苦労するようなことにはならなかったらしい。

「当時は、まだパーツがあったんですよ。畑の中に放置されていましたが、エンジンは生きていました。ラッキーでしたね。年上の友人が当時モノのマッドフラップを譲ってくれて、それをきっかけとして当時のラリー仕様に近づくように車高を上げてみました。当時モノのマッドフラップはなかなか流通していないので、もしかしたら年上の友人はTE27型のレビンかトレノを駆り、ラリーに本気モードで参戦していたのかもしれませんね」

パーツが無くなってきたけれど、足まわりをリフレッシュしたい

かつて、AE86型スプリンタートレノ、TA63型「カリーナ」、ダイハツ「ストーリアX4」といったアツい走りを堪能できるクルマたちを所有し、現在、スバル「ヴィヴィオRX-R」も愛用しているというカレヤシさんは、レビンのモディファイを楽しむだけでなく実際にたくさん走っており、現在の累計走行距離は13万kmなのだという。

「今後、さらにちゃんと走れるように足まわりをやり直したいのですが、もうラリー用のショックもスプリングも無いんですよ。このクルマはロアアームを伸ばしてあり、ボールジョイントはワンオフなので、なおさらパーツがありません」

ここまでカッコよく仕上げられたラリー仕様のTE27型カローラレビンは少ないので、カレヤシさんにガンバっていただき、ぜひともこの路線のトップランナーとして走り続けてほしいものだ。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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