クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CAR
  • 【ホンダの残念カー5選】「エレメント」に「CRZ」「クラリティ」など今なら売れたかもしれない「早すぎたクルマ」を振り返ります
CAR
share:

【ホンダの残念カー5選】「エレメント」に「CRZ」「クラリティ」など今なら売れたかもしれない「早すぎたクルマ」を振り返ります

投稿日:

TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: 本田技研工業

  • ハイブリッド車のインサイト。定員2名というのがネックに
  • CR-Zはハイブリッドで6速MTのスポーツタイプ
  • フルフラットにできるSM-Xは車中泊にぴったり
  • 当時は車中泊が一般的ではなく、別の目的のイメージが…
  • SUVのエレメント。今なら人気が出たかもしれない。現代に通用するデザインが、逆に時代を先取りしすぎていたのか
  • 燃料電池車のクラリティ。SDGsに則った技術なので撤退はもったいない
  • 燃料電池スタックや駆動モーターを従来のエンジン車と同様にエンジンルーム内に集約した
  • 従来モデル比で小型化、高出力化された燃料電池パワートレイン
  • 水素と空気で電気をつくりながら走る燃料電池自動車という技術は素晴らしかったのだが…
  • 前後席ともに独立した3席のシートからなるエディックス
  • 前後3席というアイデアは市場の反応がいまいちで販売は低迷
  • ベンチシートとは違う3人乗りのフロントシート
  • 本格的なクロスカントリー車のクロスロード
  • 今の時代なら売れたかもしれないデザインが、当時は不評に

技術を先取りして市販化するのが得意なホンダ

ホンダは当時世界一厳しいアメリカの排ガス規制をクリアしたエンジンをつくったり、VTECを作り出したり、技術を先取りし、いち早い高度技術の市販化を得意としている。しかしホンダは、そのいち早くという部分が悪い方向に行ってしまったことも、ないわけではない。今回は「ちょっと早過ぎたよねそのクルマ」、というホンダ車をいくつか紹介していこう。

早過ぎた技術が裏目に出てしまうことも

ホンダというのは凄いメーカーだ。当時世界一厳しく、これに合致するエンジンをつくることはできないのではといわれたアメリカの排ガス規制、マスキー法の規制値をはじめてクリアしたCVCCエンジンをつくったのはホンダである。高回転型カムでは低回転が弱く、低回転型カムでは高回転でのパワーが期待できないというレシプロエンジンの弱点をクリアしたVTECをつくり出したのもホンダだ。現在そのVTECは、環境面での性能向上にも役立っている。

そんな技術の先取り、いち早い高度技術の市販化を得意としているホンダなのだが、そのいち早くという部分が悪い方向に行ってしまったことも、ないわけではない。今回はちょっと早過ぎたよねそのクルマ、というホンダ車をいくつか紹介していこうと思う。

インサイト/CRーZ:ハイブリッドだがいまひとつメジャーになれなかった

1997年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカーをベースとした「インサイト」は、1999年9月にデビュー。トヨタ「プリウス」が1997年12月にデビューしてから1年半後のことだった。インサイトのハイブリッドシステムはパラレル式で、エンジンが主動力源、モーターはそのエンジンをアシストしつつ、巡航時など低負荷のときには余剰エネルギーを発電機として回収する、というもの。軽量なアルミボディや樹脂フェンダーなどを採用し、空気抵抗低減を実現したボディなどの効果で、10・15モード燃費は35.0km/Lという数値を達成していた。

パラレル式ということからトランスミッションは5速MTとATをラインアップ。2010年にはハッチバックボディを持つスポーツタイプ、6速MTを搭載した「CRーZ」がデビューし、環境性能が高いマニュアルトランスミッションのクルマとして、発売当時は人気となり、日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞している。

しかし、インサイトは乗車定員2名であることがネックとなって販売台数は伸び悩んだ。CRーZはスポーツタイプといいながらも、ICE搭載車と比べたときの鈍さから人気は低迷。シルエットがかつての名車、「CRーX」に近いものだったことから、何かと比較されがちだったということもあっただろう。マイナーチェンジでモーターアシストを全開にするプッシュボタンが追加され、それは結構楽しかったのだが、これが発売当初から装備されていたら結果は違っていたのかもしれない。

S-MX/エレメント:車中泊ブームが遅すぎた

1996年にデビューした「S-MX」は運転席側1枚、助手席側2枚という1ー2ドアを採用したコンパクトミニバン。4人乗りと5人乗りが用意されていたが、4人乗りのフロントシートはベンチタイプで、後席と合わせてフルフラットとすることができた。そのためいまの目で見れば、車中泊に最適、となるのだが、発売当時は車中泊が一般的ではなく、どちらかというとカー○○○に使いやすい、というイメージが強かった。後席横にあった箱ティッシュがすっぽり収まるスペースも、そのイメージを強調していたように思う。しかしそのスペースも含めて、車中泊仕様車と考えたときの完成度は高い。まさに早過ぎたクルマの1台といえるだろう。

「エレメント」はホンダ・オブ・アメリカが開発し、日本では2003年から販売された、10フィートのサーブボードを積むことができるSUVだ。ドアは左右ともに観音開きとなっているために荷物の積み下ろしがしやすく、またカーゴスペースにワンちゃんを乗せて旅がしやすいクルマとしても知られていた。これもいまの目で見れば、非常に使いやすいトラベルカーなのだが、当時観音開きのドアは人気がなく、また樹脂フェンダーの見た目が安っぽいということから販売台数は低迷。2005年には輸入が打ち切られてしまっている。

12

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS