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ベントレー「ベンテイガ EWB」は「江之浦測候所」と同じく審美的なアプローチで生み出されている【美と食を巡る旅:熱海編・後編】〈PR〉

ベントレー「ベンテイガ EWB」は「江之浦測候所」と同じく審美的なアプローチで生み出されている【美と食を巡る旅:熱海編・後編】〈PR〉

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TEXT: 小倉 修(OGURA Osamu)  PHOTO: SHOKO TAKAYASU

自然とアートがプリミティブな体験をもたらす

今回の目的地となった「江之浦測候所」は、相模湾を一望する根府川の柑橘畑を利用した芸術文化施設だ。設計は世界的な現代美術家として知られる杉本博司氏によるもの。約1万平方メートルにおよぶという広大な敷地に、杉本氏の代表作のひとつ「海景」を収めたギャラリー棟、野外の石舞台や茶室などが点在し、アート作品のみならず海と緑が織りなす自然豊かな景観でも人々を魅了する施設だ。

施設のテーマは「人類とアートの起源」とされ、解説によれば「人類が死や再生を意識しはじめたのは太陽の軌道変化にあるかもしれない」という杉本氏の視点から、冬至や夏至の光を建物に取り込んでいことが大きな特徴で、「測候所」という名称は「世界や宇宙と自分との距離を測る場」という意味を持っているという。加えて、この自然豊かな場所はアートを鑑賞するだけでなく、自然の移ろいを感じ、古代の感覚を体験する場にもなっているという。

その感覚はベンテイガ EWBを駐車場に止め、施設への入り口へと向かう小径に入った時から感じることができた。小径の両脇はうっそうとした樹々に覆われ、雨を和らげてくれている。その樹々は光沢のある緑の葉を蓄えた榊(さかき)のようだった。そこで個人的にふと思い起こされた場所が紀伊半島に広がる熊野古道である。照葉樹の樹々の間をやわらかな海の風が吹き抜ける感覚や自然豊かな道ながらどこか人の手が入り、太古の昔から人々の歩みが連綿と続いていることを感じる道だ。それとよく似た場所だった。柚子やミカン畑や竹林の間など「江之浦測候所」にはそんな小径が沢山あった。そこには古から伝わる石仏や石塔、そしてアート作品の数々が配されている。⼩径を歩いているだけで感じる景⾊の変化や佇むアートや草花の姿に、思わずハッとして⾜を⽌めることが多かった。

そして時折開ける明るい場所から望む海原。どこか気分がすっと晴れやかに変化するのだった。聞けばこの地は太陽が昇る東の方角に面していて、多くの建物や場所が日の出を拝めるように設計されているという。この日はあいにくの雨だったが、だからきっと、季節で太陽の高度は違えど晴れた日の午前などは、燦々と降り注ぐ陽光の下、キラキラとした海と輝く樹々が織りなす絶景を堪能できるだろう。だが、果たしてその時、何を感じ、何を想うのか? 人それぞれだが、筆者はこの時、この小田原のある相模国でずっと根を下ろしてきたご先祖様に想いを馳せていたのだった。

雨の日はまた格別の味わい。石の芸術が織りなす幽玄の世界へ

歩き回って感じたことは石の芸術施設とでも形容したくなるほど、石(石材)に溢れていることだ。それがただの石ではない。例えば、道々には鎌倉時代の石仏や江戸時代の道標が置かれ、庭園には「法隆寺 若草伽藍礎石」や「京都五条大橋礎石」など、ただならぬ石が鎮座している。時代もさまざまで、なんと茶室に中世以前の古い様式の石造鳥居や古墳時代の石棺蓋石を使った踏込石がある。いたるところに大変貴重な石材が使われ、展示されているのだ。その多くが杉本氏が何年もかけて収集してきたものだという。

それに大きな作品のひとつ「夏至光遥拝(げしこうようはい)100メートルギャラリー」は、夏至の朝に海から昇る朝日が建物内を満たされるユニークな建物で、建築的にも要注目のギャラリーだが、ここの構造壁は大谷石で組まれている。もうひとつ、ギャラリーと交差するように作られた、「冬至光遥拝隧道(とうじこうようはいずいどう)」は、冬至の軸線に合わせた70mの鉄製のトンネルで冬至の日になると朝日が鉄のトンネルを貫き、トンネルの先にある円形石舞台に置かれた巨石を照らす壮大なアート作品なのだが、その円形石舞台は京都市電に使われていた敷石と大名屋敷の灯篭の伽藍石を組み合わせたもので、その周囲を江戸城の石垣ために切削された巨石が覆う。

自然の一部である石、しかも由緒ある石材を素材に使い、それに息吹を与え、新たな価値を生み出す杉本さんのアートワークは本当に素晴らしい。見方によっては遊び心にも溢れている。もちろん石ばかりではく、施設はさまざまな日本の建築様式や伝統的な工法を用い、時代時代の特徴を各所で活かすなど、建築やデザイン面でも見応えがたっぷりの施設である。ここは稀代の芸術家杉本氏の審美性を感じとることができる場所でもあるのだ。

残念ながらこの日は雨だったが、数奇な運命を辿ってここにきた室町時代の明月門をくぐり、あらためて施設を振り返ると、霧雨が辺りを覆っていた。相模湾を望む絶景は惜しくも見れなかったが、これを幽玄というのだろうか、霧が包む世界は美しかった。それに石の表情が豊かに感じられたのは、雨のおかげだったのかもしれない。スタッフの方は「杉本さんも雨の日の雰囲気がお好きなんですよ」とおっしゃっていた。入場は予約制のため狙ってはなかなか行けないが、しとやかな雨の日は案外、狙い目なのかもしれない。

「江之浦測候所」を後にして思ったのは、ベントレーというブランドもまた、ここにあるアート作品にも通じる審美的なアプローチでクルマを生み出している、ということだ。ただのパネルだがKoaやCrown Cut Walnutといった貴重な素材を使い、たかがスイッチといってもダイヤモンドナーリングが施される。素材を丁寧に吟味し、長い歴史の中で培ってきた伝統的な技法やヘリテイジを大切にしながら、現代的な技術や思考で新しい価値を創造しているのだ。走行性能はもちろんだが、知って、触れてはじめてわかる深い味わいがベントレーにはある。そう思うと、またしてもベンテイガEWBを眺めたくなってきたのだった。

>>>ベントレー ベンテイガ EWBもっとよく知る

●Information
■ベントレー ベンテイガ EWB アズール
車両価格:3231万8000円
全長×全幅×全高(本国):5305×1998×1739mm
エンジン:V型8気筒ツインターボ
排気量:3996cc
最高出力:550ps/5750-6000rpm
最大トルク:770Nm/2000-4500rpm
0-100km/h加速:4.5秒
最高速度:290km/h

>>>お近くのベントレーディーラーはこちら

■小田原文化財団 江之浦測候所
所在地:神奈川県小田原市江之浦362番地1
TEL:0465-42-9170(代表)
URL:https://www.odawara-af.com/ja/enoura/

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