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ガルウイングにした本当の理由は? AMG初の独自開発「SLS AMG」はメルセデス・ベンツ「300SL」の再来でした

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TEXT: 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)  PHOTO: Mercedes-Benz AG/Mercedes-Benz Museum/妻谷コレクション(TSUMATANI Collection)

パワートレインはパフォーマンスと環境性能を高次元で両立

エンジンは、AMGが独自に開発したハイパフォーマンスエンジンとして定評のある6.3L V型8気筒エンジンに、新設計のピストンやドライサンプ潤滑方式をはじめ、120箇所以上に及ぶ改良を施し、571psの圧倒的なパワーを発揮する。その結果、最高速度は317km/h(リミッター作動)、0-100km/h加速は3.8秒という驚異的な俊足ぶりを実現した。

一方、NECD総合燃費(欧州走行サイクル)は、13.2L/100km(約7.6km/L)とクラストップレベル(EU仕様)の燃費効率とクリーンな排出ガス性能(EU5、LEV2、ULEV適合)を達成。また、超軽量のアルミニウム・スペースフレームにより、AMG 6.3L V型8気筒エンジンとともに、パワーウェイトレシオは2.84kg/psを達成している。

SLS AMGのエンジン

軽量かつ高剛性のアルミニウム・スペースフレームボディ構造や、エンジンをフロントアクスル後方に搭載したフロントミッドシップ形式、7速デュアルクラッチトランスミッションをリアアクスル上に配置したトランスアクスル方式による、47:53という理想的な前後重量配分やドライサンプ潤滑方式よる低重心化により、スーパースポーツカーでありながら扱いやすいハンドリングと優れた操縦安定性を誇る。

SLS AMG専用に開発されたボディは、重量241kgという超軽量のアルミニウム・スペースフレームにより構成されているのが特徴である。このスペースフレームは、高度な軽量設計と最高レベルの剛性により、ねじれが発生せず、正確なハンドリング特性を実現。不要な柔軟性は構造上低減され、高剛性かつダイレクトで、ひずみのない優れたレスポンスを得ている。

スポーツシートやステアリングにもレースで培ったノウハウが満載

SLS AMGのスポーツシートは、軽量かつ高強度なハイテク素材であるマグネシウムをバックレストに採用し、車両の重量配分と低重心化に大きなメリットを生み出している。また、シートクッションは2ゾーンタイプを採用。硬めの発泡材を詰めた大型サイドボルスターにより、最適なサイドサポートを実現するとともに、シートとバックレストの内側を柔らかくすることで長距離走行でも優れた快適性を確保している。

シート前後ポジションや髙さ、バックレスト角度、座面角度を電動調節できるメモリー付きパワーシートおよび電動チルト/テレスコピックステアリングを標準装備。しかも、このメモリー付きシートは3名分の設定が可能。加えて、4ウェイ・ランバーサポートやサイドサポートを調節できるマルチコントロールシートバック、3段階調節式シートヒーター、助手席のシートセンサー/チャイルドセーフティシートセンサーを標準装備している。

AMGパフォーマンスステアリングは、上質なナッパレザーの本革巻き3本スポーク。アルミニウムのパドルシフトは、意のままのドライビングをサポートしてくれる。ハンドル直径は365mm、フラットボトムデザインを採用して下部をフラットとしたレーシングスタイルのステアリングホイールは握りやすい。ドライバーの意志が確実にクルマに伝わり、ドライビング感覚がよく把握できる。もちろん、インテリアは人間工学に基づいて設計されており、機能性と快適性に優れているのだ。

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  • 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)
  • 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)
  • 1949年生まれで幼少の頃から車に興味を持ち、40年間に亘りヤナセで販売促進・営業管理・教育訓練に従事。特にメルセデス・ベンツ輸入販売促進企画やセールスの経験を生かし、メーカーに基づいた日本版のカタログや販売教育資料等を制作。またメルセデス・ベンツの安全性を解説する独自の講演会も実施。趣味はクラシックカー、プラモデル、ドイツ語翻訳。現在は大阪日独協会会員。
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