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10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: 柳田由人(YANAGIDA Yoshito)

重量増も公道で体感できないレベル

とはいえ、苦渋の選択も見え隠れする。買う側の反応が気になるポイントとしては、なんといっても車両価格の上昇だろう。グレードによって6〜8%も上昇してしまった。ずっとロードスターを買うか買わないか悩んできた筆者などは、思わずカーセンサーを検索して中古車相場を再チェックしたものだ。もちろん、これまで以上に安く感じてしまう。

さらに残念なことには、1t切りで話題となった特別グレードの「990S」がラインアップ落ちした。新たな装備増で1t切りが難しくなったらしい。ならばいっそ、ということでインテリア(センタートンネル付近など)の見栄え質感を上げてきた。嬉しいけれど、なんだかちょっと気が緩んだ気も? お菓子の山を前にちょっとだけと思いつつ気がつけばいっぱい摘んでしまった子ども、のような感じさえ漂う。

990Sがなくなってしまった、とはいうものの、それでも車重1tちょいのライトウェイトスポーツカーであることに変わりはない。LSD装備ナシのベーシックグレード「S」で1010kg。正直いって20kgの違いなどメタボなドライバーにとっては公道で体感できるような差ではない。そんなことよりも3ペダルとシフトレバーを駆使して操れば、相も変わらず意のままに動いてくれる=ドライビングファンに満ちたオープンカーであったことが大事。これはもうスポーツカーのお手本だ。現代版ロータス「エラン」だと思う。

オープンデフの魅力は今なお十分。けれども新登場の「S レザーパッケージ Vセレクション」も気になるところだ。重量だってまだ1030kg。新しいLSDも入ったことだし、ベースグレードより65万円も高くなるもののその価値は十分あるだろう。

吸気音もドライバーの脳を心地よく刺激

新LSDのおかげで、ワインディングロードではとにかくコーナリングが安定していた。コーナーの不安感とはつまり自分の感覚とずれて車体が動いているように感じることから生まれる。荷重の移動などを自らコントロールできないためで、テクニックの問題でもあるし、車体の重量バランスなども大いに関係する。

そこをなんとかクルマ側で抑えてくれる。重たくて高価な電子制御システムを使うことなく、だ。視線が安定して、ハンドルの操作にも余裕が生まれた。加えて、電動パワーステアリングのフィールもまたいっそう素直でなめらか。オープンデフのスッピンコーナリングもいいけれど、薄化粧もまた素晴らしい。

ロングドライブでも軽量ながら安定した走りに感心する。RFはもちろん、ソフトトップでも長距離を無難にこなす。さりとて大きなクルマをドライブしているような大船感があるわけじゃない。短距離走からマラソンまでオールマイティな筋肉に包まれている、とでも言おうか。一体感があって長距離でも疲れない、そんな理想的なスポーツカーといえよう。

吸気音もドライバーの脳を心地よく刺激してくれた。RSグレードに標準のインダクション・サウンドエンハンサーのおかげだ。RS以外の新型ロードスターを買うなら絶対選んでおくべきディーラーオプションである。

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