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アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」の「ブースト・リザーブ」にビックリ…1000NmのV12エンジンはサウンドも最高でした!

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: アストンマーティン ジャパン(Aston Martin Japan)

  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:2シーターの室内はレザーなどを用いたラグジュアリーな仕立て
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:レザーのスポーツプラスシートを標準装備
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:シート後方はバッグなどを置けるスペースとなる
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:ティアドロップ形状のフルカーボンボディを採用。Aピラーとフロントアクスル間が延長され、ホイールベースが約80mm長くなっている
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:リアの足まわりには専用キャリブレーションが施されたビルシュタインDTXダンパーが備わる
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:7つのLEDブレードで構成されるテールライトの間には、浮かんで見えるようなデザインの“シールド”を採用
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:センターのシフトまわりにはスイッチ類が並べられた
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:ブランド111年の歴史の中で最もパワフルなフラッグシップモデルと謳われる新型「ヴァンキッシュ」。生産は年間1000台以下となる
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:フロントミッドには最高出力835ps/最大トルク1000Nmを発生する新開発の5.2L V12ツインターボエンジンを搭載
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:グリル開口部を大きくするなど空力や冷却性能も高められている
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:格納式ドアハンドル、ルーフ全長におよぶパノラミック・ガラスルーフを採用
  • アストンマーティン ヴァンキッシュ:通常必要なターボブースト圧より圧力を高めておき、フルスロットルに即座に応答できるようにする“ブースト・リザーブ”を備える

伝説の名を復活させたフラッグシップ

最高出力835ps/最大トルク1000Nmを発揮するV12エンジンを搭載した、アストンマーティンの新たなフラッグシップモデル「ヴァンキッシュ」にイタリアで試乗。従来のアストンマーティンFRモデルになかったほどの驚きの一体感を体感してきました。

3度ヴァンキッシュを名乗って登場

思い返せばモダンアストンの成功物語は2000年代初頭に登場した「V12ヴァンキッシュ」が第1章であった。序章は1999年、V12エンジンを積んだ「DB7 ヴァンテージ」だろうか。いずれにしてもその後、アストンマーティンは完全復活を果たし、フラッグシップモデルも「ヴァンテージ」と「DBS」というふたつ名を使い分けながら現在へと至っている。

先代に当たるDBS(初期には「DBS スーパーレッジェーラ」とも名乗った)で12気筒は終わるかと思われたが、後継モデルにも新開発のV12エンジンを積むとなって、俄然、マニアは色めき立った。

はたして新型フラッグシップモデルは3度ヴァンキッシュを名乗って登場した。最高出力835ps、最大トルク1000Nmは25年前のほぼ倍のハイスペックである。

最も注目すべきポイントはエクステリアデザインだ。「ヴァラー」由来のダックテールもさることながら、ホイールベースが延ばされた。真横から眺めてみれば、前輪とドアとの間が以前より伸びているのが分かる。ちょうどそこにおむすび形状のデザインエレメントが入り、V12と赤く記されたバッジがつく。つまり、ここにエンジンが“きっちり”収まっているのだぞ、という静かなるアピールだ。新型ではV12をほぼフロントミッドに収めているのだった(もちろんミッションは後方、トランスアクスル式だ)。

乗り込んでみれば、デザイン的には「DB12」からの流れを汲んでいて、相変わらずゴージャスな見栄えと質感に感心する。物理スイッチがほどよく残されていることも嬉しい。

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