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レトロなトヨペット「コロナ」を学生らがフルレストア! 今風にキャンディ塗装とローダウンにカスタムして新車のような輝きを取り戻す

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)

  • トヨタ東京自動車大学校のブースでは、MRトゥーン(写真手前)、VIOLA(写真奥)、光冠という3台を展示した
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:エンジンが見えるようにボンネット(写り込み具合に注目!)を開けた状態で展示されていた
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:ボディのキャンディ塗装も学生が担当。新車当時の輝きを取り戻すことを車両製作コンセプトとして設定
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:ボディのみならず、エンジンルーム内も細部に至るまでピカピカに仕上げられている。今回、ドレスアップ・セダン部門にエントリー
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:足まわりに、ハヤシレーシングのホイールとヨコハマタイヤ DNA S.drive ES03をセット
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:3代目のコロナは優れた高速性能と耐久性を誇り、一躍ベストセラーカーとなった
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:4ドアセダンがベースなので、リアシートもキレイに仕上げられている
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:ルーフの外側はパテで修正。内側はキレイに仕上げたことをアピールできるように見えるようにしている
  • SW20型MR2をベースとしたMRトゥーンは、ボディに蛍光ペンキを吹きかけたドレスアップ・スポーツカーで、オーバーフェンダーも注目ポイント
  • VIOLAは、クラウンクロスオーバーをベースとして現代VIPカスタムを施したドレスアップSUV。VIOLAはイタリア語で紫のこと
  • トヨタ クラウンの現行モデルとクラシックカーのコロナが並んだことで、時代の流れと大きさの違いを実感することができた
  • トヨタ東京自動車大学校 光冠:ベースとなったのは1968年式のトヨタ コロナ。「よく見てみると、さまざまなところに工夫が施されています」とのコメントが掲示されていた

東京オートサロン2025のトヨタ東京自動車大学校ブースを紹介

世界最大級のカスタムカーイベントである東京オートサロン2025が2025年1月10日~12日に開催されました。日本独自のカスタムカー文化を発信する「クルマの祭典」として定着し、国内外の自動車ファンが大挙して来場するビッグイベントは、自動車について学ぶ学生たちにとっても晴れの舞台。今回は、トヨタ東京自動車大学校の皆さんの力作を紹介します。

新車のように直し、当時の輝きを取り戻す

トヨタ東京自動車大学校は、就職率100%を誇り、開発系に就けることでも知られている。トヨタ直営校なので、さまざまなアドバンテージがあるのだ。

環境対応車に関するエキスパートを養成するスマートモビリティ科から2級整備士の総合的な知識や技術をもとに鈑金塗装に関するノウハウやスキルをより深く学ぶことができるボディクラフト科/ボディクラフト研究科までが用意されており、今回取材した「光冠」はボディクラフト科に在籍する7名の学生が手がけた車両であった。

ベースとなったのは1968年式のトヨタ3代目「コロナ」で、ベテランドライバーには「トヨペット コロナ」や「RT40」という呼び名の方がしっくりくるだろう。

車両の概要を説明してくれた学生さんによると、ある博物館から「このクルマを用意できるので次回のオートサロンはこれでやろうよ!」と提案されたらしく、新車のように直す、当時の輝きを取り戻すというコンセプトで作業を進めたのだそうだ。

今回、トヨタ東京自動車大学校では「クラウン クロスオーバー」をベースとした「VIOLA」とSW20型「MR2」をベースとした「MRトゥーン」も披露したが、この光冠(コロナ)を含めた3台を展示しよう、というプランは2024年の5~6月の時点で決定し、夏休みに入る前に光冠の作業プランを構築しておいたらしい。

フルレストア作業は9月になってからスタートし、12月中旬にボディの塗装を完了。その後、冬休みに入るまでの1週間をフルに使って塗装面を磨いたそうだが、8割まで仕上げ、残りの2割はオートサロンの前日に頑張って終わらせた……とのことだった。

足まわりには現代的なカスタムも盛り込む

ブルーグリーンっぽいステキなカラーでのキャンディ塗装も学生が担当したが、ふたりで塗ると色の濃淡ができてしまい、この問題をクリアするために話し合ったのだという。

「鉄板に塗装したカラーサンプルを用意し、この濃さで塗ろう! と、みんなでシェアしました。黒を何回塗って、青を何回塗る、ということを明確にしたんですよ」

いろいろ大変だったと思うが、そのように話してくれた学生さんはイキイキしていたので、塗装までを含む今回のフルレストア作業が良い経験になったことは間違いないだろう。

美しく仕上げられた光冠は、サスペンションのスプリングを富士発条製作所のものにすることで車高を少し落とし、ハヤシレーシングのホイールとヨコハマタイヤ DNA S.drive ES03を組み合わせることで、現代的なカスタムも盛り込んでいた。

オリジナルに忠実にフルレストアするのもいいが、クラシカルなデザインのボディにキャンディ塗装を施し、足まわりで今風のカスタムを楽しむという光冠のスタイルもアリなので、これから愛車をリフレッシュしようと思っている旧車オーナーは学生たちの意欲作を参考にしてみるといいだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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