マカルーゾ財団の貴重なラリーカー6台が富士でチェック走行
静岡県の富士モータースポーツミュージアムで2025年4月8日まで開催されている企画展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」では、イタリアのマカルーゾ財団から借りた6台のクラシック・ラリーカーが期間限定で展示されています。そんな貴重なマシンたちが、富士スピードウェイのコースを実際にエンジンをかけてチェック走行しました。その様子をレポートします。
コース改修中だからできる特別な走行
2025年1月25日、くもり空の富士スピードウェイのピットに続々とラリーマシンが運ばれてきた。この日は富士モータースポーツミュージアムがマカルーゾ財団から借りている6台のラリーマシンが富士スピードウェイを走行するのだ。
じつは走行当日の富士スピードウェイはコース改修工事中。工事が行われていたのは1コーナーを中心とした第1セクターであった。
そのため今回はピットロードを逆走し、ダンロップコーナーまで第3セクターを下ってからUターンをするというコースを走行。コース設定も含めて、通常ではありえない貴重な走行となった。この第3セクターはコーナーが連続するレイアウトとなっていて、ワインディングを思わせる区間だ。
「走らせるべき」マカルーゾ財団のコレクション
今回の走行は全開走行ではなく基本的なチェック走行。「借りている貴重なマシンを走らせてもいいのか?」と疑問に思う方もいるかもしれないが、むしろマカルーゾ財団のマシンたちは「走らせるべき」なのだ。
マカルーゾ財団はコレクションしているマシンを「実戦で使っていた当時と同じ状態に維持」することをモットーとしている。クルマは走らなければ実走可能なコンディションではなくなってしまう。定期的な走行も借りる時の契約に含まれているのだ。
ドライブは以前AMWでも紹介した、富士モータースポーツミュージアムでシニアエキスパートを務める小宮山泰央さんが担当。事前に走行もしたそうだが、ドグミッションに苦戦したとのこと。
とくに印象的だったのはルノー「5ターボ」だったようで、軽量な車体に対するターボパワーがインパクト大だったとのこと。そして乗りやすいFRパッケージに、スムーズなエンジンの吹け上がりを見せるアバルト「131ラリー」も、好きなフィーリングだと語っていた。