20世紀生まれの欧州車の集い「チッタ ミラマーレ」を訪ねる
2000年までに生産された欧州車と、2001年以降のフィアット&アバルト車を対象とした新たなイベント「チッタ ミラマーレ」が2025年3月23日(日)、愛知県・知多半島のビーチサイドで開催されました。130台以上が集まり「映える」光景でゆっくり1日を楽しんだこのイベントには、じつは主催者からのメッセージが込められていました。その思いとともに、当日の様子をお伝えします。
ドラマティックな南知多の海岸で愛車や仲間とゆったり過ごす1日
愛知県・名古屋市に本拠を置き、今年で開設25周年を迎えるプライベートミュージアム。フィアット「ヌォーヴァ500」とそのファミリーたちを蒐集するとともに、日本のファンに向けた「伝道活動」として輸入・販売も展開する「チンクエチェント博物館」では、2000年のオープンから間もない時期より「移動博物館」というコンセプトのもと、クイズ&タイムラリー形式の「軽井沢FIAT PIC・NIC」や「チンクエチェント ポーリ」、大型会場を使用した巨大ミーティングの「トリコローレ」や「ミラフィオーリ」など、数多くのイベントを開催している。
そして、このほどそれらのイベント群に加わったのが、同じくミーティング形式ながら、より高いメッセージ性とコンセプト性が込められた新イベント「citta MIRAMARE(チッタ ミラマーレ)」である。
会場として選ばれたのは、愛知・南知多の内海海岸に面した「東浜駐車場」。いっぽうイベント名は、イタリア語の「チッタ(città:街)」と「ミラ(mira:眺める)」、そして「マーレ(mare:海)」を組み合わせた造語で、「città」は開催地の「知多」との意味も込めたという。
こうして初開催の運びとなったチッタ ミラマーレは、ちょっと旧めの欧州車の集いとして、ドラマティックな情景が広がる南知多の海岸に、クラシックカー&ヤングタイマーの欧州車オーナーが集まり、愛車や仲間と一緒にゆったりと穏やかに過ごす。そんな大人のカーライフを楽しむ1日……、と謳われた。
エントリーが可能となるのは2000年までに生産された欧州車(四輪・二輪)で、2000年以前にデビューした車両のうち、マイナーチェンジが2000年以降の車両も参加可能。また、2001年以降に生産された現行型フィアット&アバルトの参加も、最大50台まではOKとしていた。
不遇なヤングタイマー・クラシックたちにもスポットライトを当てたい
チンクエチェント博物館の創始者にして、今なお代表を務める伊藤精朗氏は、1957年から1975年まで生産されたフィアット ヌォーヴァ500とその係累たちをこよなく愛する一方で、すべての小さなフィアットにも等しく愛情を注いでいる。さらにその想いは、あらゆるジャンルの欧州車にも至るようだ。
そんな伊藤氏がこのところ気にかけているのが、いわゆる「ヤングタイマー」と呼ばれる1980年代~1990年代のクルマたちの行く末について。国産ヤングタイマーでも同じ状況だが、イタリア車をはじめとする欧州車でも、たとえば1960年代以前のクラシックカーたちと比べて複雑化したぶん、特定の人気モデル以外ではパーツ供給やサービス体制などがすでに困難な状況を呈し始めている。
伊藤氏いわく、
「これから10年、20年、30年たったときに、僕たちが大好きだった欧州車のヤングタイマーたちがいなくなってしまう可能性もあるでしょう。だから、ヤングタイマーたちが輝けるような、素敵なステージとイベントを用意しようと思ったんです」
























































































