HKSと共同開発したゲートスペックで走りの質を底上げできる
今回の走行会には、ハイパーマックス・ゲートスペックの開発にも携わっているレーシングドライバーの木下みつひろ氏が参加し、2台のテスト走行を行っていた。そのコメントを伺った。
「ヤリスの新型は、ボルトなど色々と補強されているようなので、その良さを際立たせるような味付けにしたいですね。乗り心地はノーマルの尖ったところをなくして改善して、ストロークもちゃんと確保しつつ、かといって大きくロールしないという方向性でやっていきたいです。今日は、ゲートスペックがセットされた旧型に乗ってからノーマルの新型に乗ったので、ロールが戻ってこないところがすごく際立ってしまった。逆にゲートスペックは乗り味が柔らかい感じがするのに、ロールがちゃんと戻ってきて、まっすぐブレーキできる。そこはもっと新型になったら際立って良くなってくると思います」
続いてシビック タイプRの印象についても伺った。
「シビックは、現状でもノーマルよりはるかに良いのですが、ゲートスペックの良さを使えたらもっと良いクルマになる気がしますね。コーナーの姿勢は良いけれど、立ち上がっていくときタイヤが空転してしまう。だからアクセルを戻して待って、また踏んで……という感じで、もったいない。最終的にはオールジャンルというか、4ドアで家族連れのお父さんが奥さんをだまして買うようなクルマだから、『この乗り心地だったら』と言ってくれるような足作りもしたいので、ちょっとプレッシャーがかかりますね」
今回のテスト走行で、開発の方向性が定まった2台のデモカー。ストリートでもサーキットでも楽しめる、究極の「合法チューニング」を目指す彼らの挑戦は、多くのクルマ好きにとって目が離せない存在となりそうだ。








































