さまざまな職業の人がDIYで修理する愛車で参加する旧車イベント
年に一度、北東ドイツにあるオッシャースレーベンのサーキットで開催のアジア車の巨大イベント『アジア・アレーナ』へ今年も訪れたモータージャーナリストの池ノ内みどりさん。広大な敷地内をひたすら徒歩で多くの参加者の愛車を楽しく見て回り、用意されている数多くのイベントプログラムを、好きな時間に合わせて移動する参加スタイルに感心しているようです。
レア車を見ると停車させてクルマ談義にハマるドイツの警察官
参加台数など把握でできない程にアジア車が数多く集まる会場では、韓国車や中国車の参加もOKですが、実質的には9割が日本車といった印象を受けます。さまざまなオーナーさんに愛車にまつわるお話を伺うのですが、愛車を前にすると、みなさんいわゆるドヤ顔。クルマへの愛情や毎週末にDIYで整備を重ねた努力、何年も掛かって貯金をして手に入れた夢のクルマ……それぞれの想いがたくさん詰まったドヤ顔はじつにステキな笑顔に溢れています。
ドイツでは未発売車や登記台数が極端に少ないレア車のオーナーさんは、警察の方に停められることもあるそうです。でもそれは違法改造の疑いではなく、単なるおまわりさんも興味深くて思わず停めちゃった的なものあるんですって。それだけに鼻高々に愛車談義でおまわりさんと盛り上がるときもあるそうで、なんかほのぼのですね。
『アジア・アレーナ』の参加者さんのなかではまだ警察官の方に会ったことはありませんが、オーナーさんたちの職業もさまざまです。今年の『ライスブレンネン』と『アジア・アレーナ』ではドイツ空軍の戦闘機の整備士さんや、ドイツ鉄道の運転士さん、宅配のお姉さん、自動車整備士さんはもちろんのこと、消防士さん、看護師さん、自動車の評価委員の方など、さまざまな職業の人とお目に掛かれるのも楽しいひと時です。

車齢30年以上のクルマに与えれる独特有のHナンバーの素晴らしいメリット
以前は某F1チームのエンジニアさんや、ドイツ陸軍幹部の方にも遭遇しました。みなさんに共通しているのは日本車への深い愛情で、年齢性別国籍など関係なく本当に楽しそう。例えば、キャンプを張るにも足らない工具が出て来たり、力が必要な時はまったく知らない者同士が助け合うのがごく自然なのだそうです。
参加者と将来の自動車社会についても立ち話で盛り上がります。若い世代のみなさんと話を交わしても、想像以上に政治やEUの指針をご存知ですし、将来に大事な愛車を少しでも長く乗り続けられるようにアンテナを張っていると感じました。
ドイツでは30年以上経った旧車でオリジナル、もしくはそれに極力近い状態でTÜVで認可が下りるレベルに整備されていれば、末尾にH(ヒストリック)が付くナンバープレートの交付をして貰え、自動車保険や自動車税が多少安くなります。ドイツでは旧車を価値のあるものと認め、一般のクルマ好きの人が大切に古いクルマを乗り続けることに理解を示しているところが素晴らしいと感じます。


























































































