オプションパーツを豊富に装備した394番目の生産車両
新設計のインテークマニフォールドや、カーボンファイバーハウジング内の高流量エアフィルター、低抵抗触媒コンバーター、バリオカムプラスの専用セッティング、二段階可変吸気システムなどの採用によって、エンジンは500psの最高出力と460Nmの最大トルクを得た。さらに3.8L版のRSから10kgのウエイトを低減している。0→97km/h加速は3.5秒、最高速では311km/hという運動性能を誇った。参考までにニュルブルクリンクのノルドシュライフェにおけるテストでは、7分27秒というラップタイムが刻まれている。
モントレー・オークションに出品された911 GT3 RS 4.0は、カレラ・ホワイトのボディカラーにレッドの「RS 4.0」ロゴを配し、カレラ・ホワイトのホイールを組み合わせたモデルである。ポルシェの記録によれば、600台のうち394番目に製作されたものとされる。内装はブラックとレッドという標準的な仕様だが、オプションのスポーツクロノパッケージ、メモリー機能付きのアダプティブ・スポーツシート、ユニバーサルオーディオインターフェイス、フロアマット、消火器などを装備した。アメリカのフロリダ州メルボルンにあるポルシェ・ディーラーに新車で出荷されたことがドキュメントから確認できる。
さらに驚かかされるのはオドメーターに残された走行距離である。オークションのためのカタログ製作時点で確認されたその数字はわずかに160マイル(256km)ほどで、これは997世代における究極の自然吸気911を求めるエンスージアストを大きく感動させるに値する。RMサザビーズはこのモデルに92万5000ドル~110万ドル(邦貨換算約1億3614万円~約1億6190万円)のエスティメートを設定したが、それも妥当な評価であったのだろう。最終的な落札価格は107万7500ドル(邦貨換算約1億5859万円)という数字を記録した。これまで同モデルが落札された最高価格は88万5000ドル(邦貨換算約1億3025万円)だったというから、その価値は確実に高まっていることが証明されたことになる。




























































































