2T-Gより1.4LのT型エンジン車に希少性を見出しレストア
30年間、農家の物置で長い眠りについていた1台のトヨタ「セリカ 1400LT」が再び日の光を浴びました。このクルマを発見したのは新潟県の中俣利昭さん。2時間かけて農作業小屋の奥から白いルーフを見つけ、ペットボトルのお茶2本で譲り受けたといいます。当初は部品取り車のつもりだったものの、珍しい1.4L仕様に魅力を感じてレストアを決意。3年がかりで蘇ったセリカは、いまではイベント会場で元気に走るまでになりました。
現存する初代セリカのメインストリームはDOHCエンジン系
昨今ヒストリックカー好きの間で、「バーンファインド(Barn find)」という言葉がよく聞かれるようになった。この言葉は直訳すれば「納屋で見つける」を意味し、文字どおり、納屋や倉庫などで長年放置されていた末に発掘・発見されたクルマを指す。亡くなった富豪やコレクターの倉庫やガレージから貴重なブガッティやフェラーリが見つかり、オークションにかけられたといった話は今や世界中で聞かれる。そのような「納屋もの」の話題は、もちろん日本にも存在する。今回紹介するのは、農家の物置から発掘され、復活を遂げた幸運なクルマの物語である。
2025年5月3日(土・祝)に、新潟県糸魚川市にあるフォッサマグナミュージアムの敷地内で『第20回フォッサマグナミュージアム・クラシックカーミーティング』が開催された。このイベントは毎年県内外から多くのエントラントとギャラリーが訪れる連休恒例の行事であり、市民縁日やミニコンサート、白バイやパトカーの展示など、多彩な出し物も用意されている。もちろん同イベントの目玉となるのは、貴重なヒストリックカー50台の展示である。エントラントは1974年以前に生産されオリジナル状態をよく保った車両であり、国産車と輸入車がほぼ半々という割合となっている。本稿で紹介する初代セリカも、展示車両の1台である。
セリカといえば、1.6Lの2T-Gや2.0Lの18R-GといったDOHCエンジンを搭載した上位グレード、GTやGTVの人気が高く、各地のイベントで見られるセリカの大半がGT系である。しかし、今回紹介するモデルはベーシックな1400LTである。近年はかえって見かける機会も少ないグレードだ。






















































