公約を守ったルノーの2万ユーロ以下で買えるEVシティカー
ルノーから電動シティカー「トゥインゴ E-Tech エレクトリック」が欧州市場へ投入されることになりました。82hpモーターと27.5kWhバッテリーを搭載し、最大航続距離は263km(WLTP)。価格はエントリートリムのEvolutionが1万9490ユーロ(約360万円)、上位のTechnoが2万1090ユーロ(約390万円)となります。
市街地走行を主用途にするAセグメント・ゼロエミッションカー
トゥインゴ E-Tech エレクトリックは、欧州Aセグメントにおける電気自動車の新たな基準を打ち立てるモデルとして開発された。ルノーは2023年11月のショーカー発表時に「2万ユーロ以下」で市場に投入することを宣言。本モデルはその公約を実現した量産車だ。エントリー価格は1万9490ユーロ(約360万円)に設定され、電気自動車の普及を加速させる戦略的モデルだ。
パワートレインには、最高出力82hpの電動モーターと27.5kWhのLFPバッテリーを組み合わせる。航続距離は最大263km(WLTP)で、市街地走行を主用途とする電動シティカーとして十分な性能を確保。静粛性とゼロエミッションを特徴とし、都市部での快適な移動を実現する。
全長4mに満たないボディサイズに5ドアの居住空間を確保
エントリートリムのEvolutionは、価格を抑えながらも装備内容が充実。7インチのデジタルクラスター、10インチのスマートフォン連携対応センタースクリーン、コネクテッドマルチメディアシステムを標準装備し、クルーズコントロール、自動緊急ブレーキ、レーンキープアシスト、ドライバー監視機能、電動パーキングブレーキ、リアパーキングセンサーまで備える。さらに、後席は左右独立でスライド可能で、運転席は高さ調整式、マニュアルエアコンも標準装備だ。
上位グレードのTechnoは2万1090ユーロ(約390万円)に設定され、Aセグメントとしては異例の先進装備を多数採用する。GoogleビルトインのOpenR Linkマルチメディアシステムは、このクラスでは初の採用だ。加えて、Renoアバター、ストップ&ゴー対応のアダプティブクルーズコントロール、オートエアコン、ワンペダルドライビング、助手席シートバックの前倒し機構、デジタルインナーミラーを標準装備する。
全長3.79mのコンパクトサイズながら、5ドアで高い室内効率を実現。全グレードで独立スライド式リアシートを標準装備し、荷室容量は最大360Lまで拡張可能。充電性能も実用性を重視し、標準の6.6kW AC充電では10%から100%までを約4時間15分で充電可能。オプションのアドバンスドチャージパック(500ユーロ)を選択すれば、11kW AC双方向充電と50kW DC急速充電に対応し、10%から80%まで30分で充電可能となる。V2L(最大3700W)およびV2G機能にも対応する点は、この価格帯では特筆すべきトピックだ。

【AMWノミカタ】
2025年12月に入り、EUの執行機関の欧州委員会は2035年に内燃機関(エンジン)車の新車販売を原則禁じる目標を撤回する案を発表した。製造過程で二酸化炭素(CO2)排出を抑えたEU製の「グリーン鉄鋼」や「先進バイオ燃料」を使うことなどが条件となるが、これは事実上のエンジン車容認となる。一方でEVの拡販を目的に、全長4.2m以内の小型EVを対象とした新カテゴリーを創設するとも発表している。
技術的なハードルを下げ、価格競争力を高めることでアジア製EVモデルに対抗することが狙いだ。EU圏内で生産された車両には優遇措置も検討されており、この決定は今回のトゥインゴ E-Tech エレクトリックには追い風となる。とくに500ユーロのオプションのアドバンスドチャージパックをつけても2万ユーロに収まるEvolutionトリムは近距離中心のシティコミューターとして法人・個人を問わず新たな市場を開拓する可能性を秘めている。トゥインゴ E-Tech エレクトリックには「ファーストペンギン」としての役割が欧州で期待されている。








































































