操作音や感触でブラインドタッチでも分かる物理ボタンの復活と3スクリーン構成が生んだ新世代コックピット
インテリアにおいては、ステアリングホイールの物理ボタン(実際に指で押し込み、カチッという手応えやクリック感を感じることができる機械式スイッチ)が復活した。近年のフェラーリはタッチ式の操作系を採用していたが、アマルフィ スパイダーでは触れればわかる物理スイッチを再採用した。640psのパワーが解き放たれる高速域では、一瞬たりとも視線を道から外せない。そんな場面でこそ、ブラインドタッチで手の感触だけで操作できる物理スイッチにより、押した瞬間に「カチッ」と振動や音が返ってくるため、操作が完了したことが確実にわかりという価値は、ドライビングに集中しているドライバーには嬉しい機能だ。「視線はロードへ、手はステアリングへ」というフェラーリ伝統のコンセプトを改めて形にした判断でもあり、デジタル化の潮流に対するフェラーリなりの回答といえるだろう。
一方で、中央に配置された10.25インチのタッチスクリーンを中心に、15.6インチのデジタル計器パネル(インストルメント・クラスター)と8.8インチの助手席用ディスプレイ(パッセンジャーディスプレイ)という3スクリーン構成を採用。車内のデジタル化を進めた。陽極酸化(アノダイズド)加工アルミの無垢削り出しによるフローティング型センタートンネルが室内を広く見せ、スポーティさと上質感を同時に演出する。

地中海に位置する「アマルフィ」の街の名にふさわしい背反する顔を持つGTスパイダーの真骨頂とは!?
メッジョリン氏はプレゼンテーションの最後をこう締めくくった。「このクルマには、目に見えるものから隠されたものまで、実に多くのテクノロジーが搭載されており、それがこのクルマを比類なく魅力的なドライバーズカーたらしめています。このクルマはまさに、オーナー一人ひとりのためだけに存在するのです」
ちなみに車名の「アマルフィ」とは、イタリア・カンパニア州アマルフィ海岸(Costiera Amalfitana)のことで、ユネスコの世界遺産にも登録されている、断崖絶壁にカラフルな家々が並ぶ絶景で知られている港街が由来となっている。
大地をえぐり取る地中海の力強さと、穏やかな港町の営みが隣り合うこの地のように、アマルフィ スパイダーも背反するふたつの側面が共存している。アクセルを踏み込んだときのV8エンジンの咆哮と強烈な加速、風を受けて優雅さに包まれる至福の時間。そのギャップこそが、このクルマの本質であり、最大の魅力なのだろう。






















































