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価格差は約1150万円! 漆黒とミントで仕立てたブラバス初のランボルギーニ「ウルスSE」

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TEXT: AMW編集部  PHOTO: BRABUS GmbH

ブラバス初のランボ・カスタム! ウルスSEベースの900馬力仕様

メルセデス・ベンツのチューニングで知られる名門「ブラバス」が、約50年の歴史で初めてランボルギーニのカスタマイズを手がけた。最新のプラグインハイブリッドSUV「ウルスSE」をベースに、最高出力を900馬力まで引き上げた特注モデルである。世界有数のチューナーは、電動化が進む現代のスーパーSUVに対してどのようなチューニング哲学を注ぎ込んだのか見ていこう。

システム出力900馬力を叩き出すV8ハイブリッドと24インチの極太タイヤを組み合わせる

オーストリアのツェル・アム・ゼーで開催された「FATアイス・レース 2026」の会場で、ブラバスの新作モデルが一般へ初公開された。雪と氷に覆われた過酷な舞台に姿を現したのは、ランボルギーニの最新SUVであるウルスSEをベースにした「BRABUS 900 MINT(ミント)」と「BRABUS 900 SUPERBLACK(スーパーブラック)」の2台である。

ブラバスのエンジニアたちは、ウルスSEが搭載するハイブリッドシステムに対して独自のアプローチを試みている。192馬力(141kW)を発生させる電気モーターにはあえて手を加えず、4リッターのV8ツインターボエンジンの出力を徹底的に磨き上げた。その結果、システム最高出力はノーマルの812馬力から900馬力(662kW)へと到達し、最大トルクは1050Nmを叩き出す。重量級のボディでありながら0-100km/h加速を3.2秒で駆け抜け、最高速度はタイヤの限界を考慮して312km/hで電子制御される仕様となっている。

強大なパワーを受け止める足まわりも専用のセッティングが施されている。大きく張り出したカーボン製オーバーフェンダーに収まるのは、フロント10.0J、リア12.0Jという巨大な24インチの鍛造ホイール「BRABUS Monoblock Z Platinum Edition」である。リアタイヤには345/25ZR24という極太サイズを採用し、車高を最大20mm下げるモジュールと相まって、路面に張り付くような低いスタンスを実現している。

高速走行時の空力性能を最適化したカーボン外装とNFC偽造防止技術を採用する

エクステリアは、ブラバスの象徴である「WIDESTAR(ワイドスター)」エアロダイナミクス・プログラムによって構成されている。軽量かつ高強度のカーボンファイバーで成形されたこれらの外装パーツは、ルックスを変化させるだけのものではない。高速走行時の空力性能を最適化し、車両の安定性を引き上げる機能部品としての役割をしっかりと果たしている。

さらに、現代のハイエンドモデルならではのデジタル技術も盛り込まれた。2025年モデル以降のすべてのブラバス製スーパーカーと同様に、極めて安全性の高いNFC技術を活用したデジタル・プロダクト・パスポートが搭載されている。ブロックチェーン技術を利用したこのシステムは、デジタル上で車両の真贋と所有権を証明し、偽造を完全に防止する機能を持つ。

異なるアプローチで製作されたミントとスーパーブラックのふたつの世界観を提示する

今回発表された2台は、それぞれまったく異なるキャラクターを与えられている。「BRABUS 900 MINT」は、鮮やかなミントグリーンのボディカラーを纏い、内装も「ストーンミント」と呼ばれる最高級レザーで隅々まで張り替えられた。「BRABUS 900 SUPERBLACK」は、フルカーボンのワイドボディに漆黒の塗装を施し、室内も黒のレザーとアルカンターラで統一されたレーシングスタイルを貫いている。

どちらのモデルも、シートやフロアマットにはブラバスを象徴する精緻な楕円形のキルティング加工が施されている。ドイツの熟練職人による妥協のない仕上がりだ。車両価格は「900 MINT」が59万2620ユーロ(日本円で約9500万円)、「900 SUPERBLACK」が52万2410ユーロ(約8350万円)に設定されている。

自動車業界が急速に電動化へとシフトし、環境性能が重視される現代において、V8ツインターボエンジンのポテンシャルを限界まで引き出すブラバスの姿勢は極めて挑戦的である。モーターの出力はそのままに、内燃機関側の出力を極限まで高めるというアプローチは、彼らのエンジンチューニングに対する深い執念の表れだ。雪しぶきを上げて氷上をドリフトする900馬力のモンスターは、クルマという乗り物が持つ普遍的なロマンを鮮烈に体現している。

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