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骨格を切断するCノッチ加工をDIYで完遂。7.4リッターV8の怪物ピックアップに込めたオーナーの本気度

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TEXT: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)  PHOTO: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)

ノーマルのシボレー「C1500 454SS」をローダウン&全塗装し、上がりの1台に仕上げた

7.4リッターV8を積んだシボレーC1500 454SSは、1990年代のフルサイズピックアップだ。1ナンバーの重量級ながら、Cノッチ加工まで自身の手で仕上げたオーナーがいる。パールホワイトのボディに宿るこだわりと、限定車ならではの維持の苦労を後藤 隆行さんに取材した。

7.4リッターV8を積むシボレー「C1500 454SS」とはどんなピックアップか

後藤 隆行さんが乗るのは、1992年式シボレー「C1500 454SS」だ。もとはシボレーのピックアップであるC10に乗っていた後藤さん、2年前にこの454SSへ乗り換えた。

C1500は、1980年代後半から1990年代末まで販売されたシボレーのフルサイズピックアップである。シングルキャブ/ダブルキャブ、ショートベッド/ロングベッドなどの組み合わせが選べた。モデル名の頭文字CがFR、KがAWDモデルとなっていた。

当時、同世代のアストロが正規輸入されていたのに対し、C1500は日本国内に導入されなかった。国内で販売された個体は、基本的に並行輸入である。カスタムベースとしても人気を集めたモデルだ。

後藤さんが所有する454SSは、限定生産されたハイパフォーマンス版にあたる。シングルキャブ&ショートベッドのボディに、7.4リッターV8を搭載する。車名の454は排気量(キュービックインチ)を、SSはスーパースポーツ(高性能仕様の呼称)を表している。1992年式のエンジン出力は255psだ。

Cノッチ加工を自ら実施! シボレー「C1500 454SS」のローダウン内容とは

フルノーマルの454SSを、後藤さんはまず足まわりから仕上げた。たまたまショップに出ていた個体を手に入れたという。フロントはコイル&スピンドル、リアはシャックルを交換したうえで、Cノッチ加工を施してローダウンした。

Cノッチとは、ラダーフレーム車で車高を大きく下げた際、フレームにホーシングなどが干渉するのを防ぐカスタム手法だ。フレームをC型に加工して逃げをつくる。後藤さんは、この加工を自身の手で行った。

ショックはベルテック製に交換し、ホイールはウェルドレーシングを選んだ。リアは22インチ(10.5J)、フロントは20インチ(8.5J)である。フロントを抑えたのは、アームが当たってしまうためだ。マフラーはフローマスター、ステアリングはレカロ製を組み、ベッドはラプターライナー(耐久性の高い保護塗装)で仕上げている。

デカールも自作で解決! シボレー「C1500 454SS」パールホワイト塗装のこだわりとは

ボディはパールホワイトに全塗装されている。ここに後藤さんならではのこだわりがあった。取り寄せた454 SSの純正ステッカーが、当時の純正品とサイズが違ったのだ。そこで後藤さんは、塗装で再現する方法を選んだ。

「元はボディカラーは黒だったんだけど、手入れが大変なんでパールホワイトにしたんですよ。赤もよかったんだけど、年齢的にちょっとあれだし。それで塗り直すのに454 SSの純正ステッカーを買ったんだけど、(現在販売されているものは)元々のものと大きさが違うんですよ。それで元のステッカーをトレースしてもらって、データで出したやつをくり抜いてマスキングで使って、キャンディは透かして(パールの下地を)塗ってるんですよ。フロントグリルも塗り直しました。輸入するのに大きすぎて、運賃が(思いのほか掛かって)大変なんで」

454SSのレタリングは、ステッカーではなくペイントで表現されている。全塗装の効果もあって、30年以上前のピックアップには見えない仕上がりだ。

限定車のパーツ確保は大変? シボレー「C1500 454SS」の維持で心配な点とは

1992年式で、しかも限定販売の車両である。維持のためのパーツ確保に苦労はないのか。後藤さんに聞くと、意外にも心配は少ないという答えが返ってきた。

「エンジンや足回りなんかは、(アフターパーツなど)色々出てるし、心配ないですよね。eBay見て足回りも何でもみんな向こう(アメリカ)から個人で輸入してるんで。内装はちょっと心配はありますけど、プラスチック部品が出てこないぐらい、じゃないですかね」

昨年11月に仕上がったこのクルマを、後藤さんは上がりのクルマにしようと考えている。将来的にはエアサス化も視野に入れている。現状ではこの仕上がりとし、今後は維持することに注力していきたいという。

限定車ゆえの希少さを、後藤さんは肩肘張らずに乗りこなしている。Cノッチ加工もデカールの再現も自身の手で解いてきた。7.4リッターの鼓動を残したまま、パールホワイトの454SSはこれからも後藤さんの日常に寄り添っていくのだろう。

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