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発売直前ホンダ新型「ZR-V」で900キロ燃費試乗! 燃費最良モデル「e:HEV・FF」の実測値は?

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TEXT: AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)  PHOTO: 雪岡直樹/AMW編集部

高速道路より市街地の方が燃費が良くなる!?

海老名SAから大阪オートメッセ2023の会場であるインテックス大阪まで、5つの区間に分けて、休憩のたびにAMWスタッフがサイコロを振ってドライバーをランダムに交代してドライブした。現実と離れた燃費チャレンジをしても仕方ないので、エアコンはオンだ。最初のZR-Vドライバーは筆者。まずは海老名を出発して新東名に乗り、駿河湾沼津SAまではドライブモード「SPORT」、「NORMAL」、「ECON」をそれぞれ均等に試しながら、75.2kmを走ってメーターの表示する区間平均燃費が16.3km/Lだった。

続いて長篠設楽原PAまでの140.3kmもまた筆者が担当したので、120km区間だというのに燃費にちょっとチャレンジしてみることに。ECONモード固定で左レーンと中央レーンを行き来し、流れの邪魔にならない程度に85~95km/hをキープした結果、18.6km/Lをマークした。

そこから刈谷ハイウェイオアシスまでは別スタッフが流れに沿って走って56.2kmで区間燃費17.7km/L、草津PAまでも別のスタッフで、やや踏みぎみだったか113.5kmで16.3km/Lという数値だった。

ところが、草津からインテックス大阪までの79.8kmでは、いきなり24.3km/L! とズバ抜けた燃費を叩き出してしまったのだった。運転していたライターS氏によると、吹田付近で間違って高速を降りてしまい、そのまま市街地を走ってきたらメキメキ燃費の数値が上がっていったとのこと。

おそらく、高速道路を渋滞もなく巡航しているときにはブレーキの回生で得られる電力は全体としては微々たるもので、エンジンのみの走行に毛が生えたような燃費にしかならないが、ストップ&ゴーの多い市街地では回生した電力が相対的に大きなメリットとなるということだろう。内燃機関のみのクルマでの燃費とはかなり異なる点だ。

結局、海老名SAからインテックス大阪までの総走行距離は465kmで、メーターが表示する平均燃費は18.1km/Lとなかなかの数字となった。

満タン給油1回で900km以上走れる

大阪からの帰りは筆者が1人でドライブし、名阪国道ルートで小田原市内の自宅まで、ほぼ高速道路のみドライブ。ACC(追従型クルーズコントロール)とレーンキープアシストを駆使してラクをしながら、ややハイペースで進んだせいか、大井松田IC付近を降りてガソリンスタンドにたどり着くまで、437kmを走って区間平均燃費16.0km/Lだった。

海老名SAを出発してからトータル902.3kmで、メーターの平均燃費は17.3km。実際に満タン給油した量はレギュラー53.09Lだったので、実測値で17.0km/Lという計算だ。これは高速道路ばかりで、ZR-Vとしてはe:HEVのポテンシャルをあまり活かせていない低めの数値といえる。燃料タンクは57Lあるので、17.0km/Lとしても航続距離は969km、もっと燃費の良い走行環境なら1000kmを超えるだろう。

また、高速を降りて給油してから自宅までの短い市街地では区間平均燃費が30km/Lを超えてしまった。参考までに、埼玉県のホンダアクセスに返却に行くまでは高速区間86km、市街地40kmの126kmを走行して、メーター表示の平均燃費が21.1km/L、満タン給油は5.33Lで23.6km/Lとなった。

* * *

個人的には古式ゆかしきクーペやスポーツカーが好きな体質で、SUVに対してネガティブではないにせよ、自分で選びたいと思うモデルが少ないのもまた事実。セダンのような感覚でリラックスしてドライブできるZR-Vは、シックな佇まいも魅力的で、まさに大人向けのSUVと思えた。

試乗車の諸元

●Honda ZR-V e:HEV X〈FF〉
ホンダZR-V e:HEV X〈FF〉純正アクセサリー装着車

・車両価格(消費税込):329.89万円
・装着アクセサリー合計金額(消費税込):145.937万円
・全長:4570mm
・全幅:1840mm
・全高:1620mm
・ホイールベース:2655mm
・車両重量:1560kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHC
・排気量:1993cc
・エンジン配置:フロント
・駆動方式:前輪駆動
・変速機:CVT
・エンジン最高出力:141ps/6000rpm
・エンジン最大トルク:182Nm/4500rpm
・モーター最高出力:184ps/5000-6000rpm
・モーター最大トルク:315Nm/0-2000rpm
・公称燃費(WLTC):22.1km/L
・ラゲッジ容量:395L
・燃料タンク容量:57L
・サスペンション:(前)ストラット、(後)マルチリンク
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ディスク
・タイヤ:(前&後)235/45R19
・ホイール:(前&後)19×7 1/2J

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  • AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)
  • AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)
  • 田舎の大学院で古代インドのサンスクリット語を研究していた元・学者の卵。クルマ遊びにハマって中古車販売店で1年働いた後に出版業界へ。クルマやカルチャー系の雑誌のほか、翻訳書、人文書、地図帳、写真集など手がける。クラシック・フォルクスワーゲンが趣味の中核で、愛車は1963年式カルマンギア。数年前に都内から小田原へ移住し、賃貸ガレージハウスでリモートワークしつつ、箱根や伊豆のワインディングをのんびりドライブする日々。
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