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ランボルギーニ「ウラッコ」は3年前なら700万円! 元祖「スモールランボ」は70年代の子どもたちのアイドルだった!?【スーパーカー列伝16】

ランボルギーニ「ウラッコ」は3年前なら700万円! 元祖「スモールランボ」は70年代の子どもたちのアイドルだった!?【スーパーカー列伝16】

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

安価量産プロジェクトは失敗するも残した影響は大きい

実際にはランボルギーニの本丸となるトラクター製造業が不振となったことで生産のオートメーション化を図れず、普及版スーパーカーのウラッコが量産されることはなく、軍資金の欠如によって工場への初期投資を行えなかった影響もあって高性能でありながら低価格という目標も実現しなかった。ウラッコはランボルギーニが大量生産メーカーへの転身を企ててリリースした野心的なモデルだったが、高価であったことが災いし、結局2.5L/220psの「P250」が520台、3.0L/250psの「P300」が194台、2.0L/182psの「P200」が66台しかラインオフしなかったといわれている。

V8ミッドシップ2+2モデルの安価量産プロジェクトは失敗に終わったが、ランボルギーニのライバルであるフェラーリがウラッコのコンセプトを参考とした「ディーノ308GT4」を後年リリースしたので、フィアットのような実用重視パッケージで造られたウラッコが、スーパーカーブーム全盛時の子どもたちと他メーカーのエンジニアに与えた影響は大きかったといえるだろう。

2020年にはわずか710万円と格安で落札されたが……

ランボルギーニの狙い通りに生産計画が進展せず少数しか生産されなかったが、ウラッコP250もオークションに登場することがあり、2020年6月にドイツでRMサザビーズが開催した「PETITJEAN COLLECTION」を中心としたオークションでは、1974年式ランボルギー・ウラッコP250Sが5万8300ユーロ(当時レートで邦貨換算約710万円)で落札されている。

13年間ワンオーナーで管理されていた個体であり、わずか1670kmしか走行していないエンジンに交換済みとのことなので、このウラッコP250を手に入れられたオーナーは超ラッキーといえる。

ちなみに2021年6月にフロリダで開催されたRMサザビーズオークションにも1975年式ウラッコP250が出品され、15万~17万5000ドルのエスティメート(推定落札価格)が付いたものの、流札となっている。

現在は売り物が皆無に近い状態なので、もしもオークションに出てきた場合は、もっと高価で落札されるだろう。

■スーパーカー列伝の過去記事はこちら

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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