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アルファ ロメオの「伊藤忠モノ」って何? 右ハン「GT1300ジュニア」のオーナーは新潟ヒストリックカー界のキーマンでした

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循

新潟で初開催された「いい湯らてい夏フェス」に21台のヒストリックカーが集合

新潟県で2026年の開通を目指し工事が進められている難所越えの新観光ルート「八十里越街道」。今からその機運を盛り上げていこうと、2023年7月30日(日)に開催されたのが「いい湯らてい夏フェス」だ。「ノスタルジックカー展示」と題されたヒストリックカーのパレードラン&展示イベントには県内から、年式も国籍も異なる21台のヒストリックカーが集まった。

90年代のGTVからさらに古いアルファへとシフトチェンジ

年式も国籍もバラエティに富んだ展示車両の中で、その清楚な佇まいで目を引いていたのがこちら、田澤俊明さんのアルファ ロメオ「GT1300ジュニア」である。

「もともと1996年式のアルファ ロメオGTV V6ターボを所有していて、それでサーキット走行なども楽しんでいたですが、そのうちにもっと古い年式のアルファ ロメオにも興味が湧いてきまして……」

という田澤さん。お気に入りのメイクスのクルマと付き合っていくうちに、そのご先祖さまにも会いたくなるというのはクルマ好きなら誰しも思い当たる心境であろう。

来歴がはっきりしている正規ディーラーもの

田澤さんのアルファ ロメオGT1300ジュニアは1971年式。もともと「段付き」の愛称で知られた「ジュリア クーペ」の、段差が廃止されフラットなノーズが採用された後期モデルで、2Lや1750ccの兄貴分が4灯式なのに対しこの排気量1300ccのジュニアは2灯式となる。

「アルファつながりの友人が乗っていたものを譲ってもらって以来、6年ほどになります。自分で4人目のオーナーと、その来歴がはっきりしているところも安心です」

この個体は当時、伊藤忠オートの手によって輸入された右ハンドルだ。当時の日本で正規輸入ディーラーであった伊藤忠オートといえば、古くからのファンにとってはアルファ ロメオと同義。エンジンルーム内の伊藤忠オートのプレートがそのヒストリーを静かに語っている。

人の縁をつないでくれる旧車趣味

今回のイベントが実現したのは県内・三条市の「KYOWAクラシックカー&ライフステーション」とともに、古くから地元でヒストリックカー趣味を嗜んできた田澤俊明さんの尽力・人脈による部分も大きい。主催者側からイベントの相談を持ちかけられたときには「バラエティに富んだ20台ということで、そのチョイスには頭を絞りました」と語る田澤さん。

「趣味の魅力というのは、結局は人と人との善きご縁ですね」

地元ヒストリックカー趣味界のキーマンとも言える田澤俊明さんと、そして彼の白いアルファ ロメオGT1300ジュニアなのである。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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