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日本車にV12があった! トヨタ「センチュリー」は運転しても楽しいロールス・ロイスに負けない「道具」でした【旧車ソムリエ】

日本車にV12があった! トヨタ「センチュリー」は運転しても楽しいロールス・ロイスに負けない「道具」でした【旧車ソムリエ】

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 神村 聖

  • オプション設定されていた本木目+本革巻きステアリングホイールを装備
  • 豪華なドアパネルには灰皿も備わる
  • シンプルなデジタルメーター。回転計は数字で中央下部に表示される
  • ステアリング脇にエアサスの車高切替ボタン
  • 純正ナビも起動時に鳳凰のエンブレム
  • センターの空調とオーディオのスイッチ類は全て日本語表記
  • シートも全席本革レザー仕様とされたパーソナル色の強い個体
  • フロントシートの調整スイッチ
  • センチュリーの主役ともいえる後部座席
  • 助手席のシートバックは貫通してフットレストとなる
  • 後席左側には靴べらホルダーも装備
  • 後席のセンターアームレスト
  • センターアームレストを開いた状態
  • 後席センターアームレストには座席調整、空調、オーディオのスイッチが備わる
  • 後席の前方にはナビ&DVDの画面、ドリンクホルダー、リモコンが配置
  • センチュリー専用の、今や懐かしきウォークマン
  • 2代目センチュリーのトランクルーム
  • 運転手が洗車したウエスを干しておくためのホルダー
  • 毛ばたきのためのホルダーも備わっている
  • 1997年4月に2代目へと30年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたトヨタ センチュリー
  • 2代目センチュリーは2017年2月まで約20年のロングライフとなった
  • 初代からのキープコンセプトと見えるが、その実体はまったくの新設計だった
  • 日本の市販乗用車としては史上初、おそらく空前絶後となりそうなV12エンジンを搭載
  • 間違いなく21世紀のプレステージカーといえるレベルに到達していた
  • 「1GZ-FE」型V12エンジンの総排気量は4996cc。パワーは自主規制ぎりぎりの280ps、トルクは49.0kgmを発生
  • トランスミッションは、デビュー当初コラム式とフロア式の4速ATが組み合わされたが、2005年1月のマイナーチェンジで6速オートマチックに進化
  • ホイールに鳳凰が輝くのはセンチュリーの伝統的アイコン
  • 「富士山のように堂々たる存在感を示す」という水平基調&前後対称のボディ
  • 今回の評価軸は、V12センチュリーのドライバーズカーとしての資質についてだ

2008年型トヨタ2代目センチュリー

「クラシックカーって実際に運転してみると、どうなの……?」という疑問にお答えするべくスタートした、クラシック/ヤングタイマーのクルマを対象とするテストドライブ企画「旧車ソムリエ」。今回は、2008年型のトヨタ「センチュリー」(2代目)を取り上げる。2008年型というと「ヤングタイマー・クラシック」としてもかなり新しめじゃないの? と疑問を持たれる向きもあるだろう。でもそのデビューは、もはや四半世紀以上も前となる1997年まで遡ること、なにより、これまでこのクルマのステアリングを握ったことのなかった筆者自身が長年抱いてきた、国産車唯一のV型12気筒エンジンへの好奇心から、このセレクトに至った次第。そして今回の評価軸は、V12センチュリーのドライバーズカーとしての資質について、である。

パッと見はクラシカル、でも21世紀を見据えたプレステージサルーン

トヨタグループの開祖、豊田佐吉翁の生誕から100周年を迎えた1967年9月に誕生して以来、日本を代表する最高級フォーマルサルーンとして君臨してきたトヨタ センチュリー。1997年4月に、この2代目へと30年ぶりのフルモデルチェンジが施された。

いわく「富士山のように堂々たる存在感を示す」という水平基調&前後対称のボディは、初代センチュリーとほとんど変わらないかに映る。しかしその実体は、まったくの新設計。そして日本の市販乗用車としては史上初、おそらく空前絶後となりそうなV12エンジンを搭載するなど、間違いなく21世紀のプレステージカーといえるレベルに到達していた。

先代後期の4L V8 OHVユニットに代わる、「1GZ-FE」型エンジンの総排気量は4996cc。型式名に「F」の文字が入っていることが示すように、シザーズギヤ併用のDOHCヘッドを持つトヨタ流「ハイメカツインカム」で、V型ゆえに4カムシャフト・48バルブとなる。シリンダーまわりの基本構造はトヨタ既存のJZ型直列6気筒エンジンをベースとし、それをセオリーどおりバンク各60度のV型に組み合わせたものとのことである。

くわえて、連続可変バルブタイミング機構「VVT-i」を採用することで、パワーは自主規制ぎりぎりの280ps。トルクは49.0kgmを発生するとともに、左右それぞれのVバンクを独立制御することによって、片バンクにトラブルが発生しても残りのバンク6気筒で走り続けることができるという、エマージェンシーシステムも与えられていた。

トランスミッションは、デビュー当初コラム式とフロア式の4速ATが組み合わされたが、2005年1月のマイナーチェンジで6速オートマチックに進化。ドライバーの意志と道路状況にあわせて、最適なシフトパターンを自動的に選ぶ「AI-SHIFT」も採用する。

サスペンションは、4輪ともダブルウィッシュボーン式の独立懸架。エアスプリングを組み合わせるのは初代から変わらないものの、21世紀には世界各国で採用されることになる「スカイフック理論」を応用した電子制御でコントロールするという、初代以来テクノロジーコンシャスを身上としてきたセンチュリーらしい新機軸も盛り込まれていた。

2代目センチュリーは、初代の30年にこそ及ばないながらも、じつに20年にわたって生産された。その間には前述したATの6速化をはじめ、数年に1回のペースでインフォテイメント系システムや内外装の小変更など、細かいブラッシュアップが施されつつ、2017年2月をもって生産を終えることになったのだ。

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