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映画『フォードvsフェラーリ』の劇中使用車が日本上陸!「ファルコン」の雑な仕上がりの理由は聞けば納得でした

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一/堀口邦彦

  • 今回のイベント、テーマはアメリカンファットボーイズという参加者の諏訪さん(左)
  • 1962年式フォード ファルコン。マスタングと共通のプラットフォームを持つこの時代の代表的なサルーンカーだ
  • リアからの眺めで特徴的なのは丸テール。日本のクルマにも影響を与えたデザインである
  • ボンネットには世界同時開催DGDのゼッケン
  • 早くも塗装のひび割れが見えるルーフ。元色は赤だったのが分かる
  • リアのトランクリッドに付くエンブレムの状態は良好。細かいパーツが綺麗だと安定感がある
  • フェンダーに付く車名のバッジの状態も良好
  • 少しローダウンして履かせているのはバイアスレーシングタイヤ、ダンロップCR65だ
  • サイド出しマフラーは、過去にC3コルベットやボルボP1800にも施した諏訪さんお気に入りのモデファイ
  • リアのクオーターウインドウに貼られた当時物のステッカー。コピーでの制作ではない本物が雰囲気を引き締める
  • C3&C4コルベットでV8も経験しているが「アメリカ車はストレート6なんです」とは諏訪さんの弁
  • オーナーの言う通り雑味は隠せないが、それもまた個性となり、より愛着となるのだろう
  • シンメトリーなインパネはフォード特有の共通点。クルマの年齢を感じさせる所々クラックの入った、か細いスポークのステアリングホイール
  • 「アメリカ車だけどスリーペダル、これがいいんですよ」とオーナーの諏訪さん
  • ベンチシートで楽しさを増してくれる広々とした室内
  • DGDスタート地点である、埼玉県皆野町のヤマブ味噌工場で記念撮影
  • 集合スタート場所のヤマブ味噌工場に集まるエントラント
  • 他参加車両の撮影を楽しんでいるクラシカルな紳士はカニ目のパッセンジャーとして参加
  • 皆野町のボランティアスタッフの用意してくれた地域色を感じる「朝定食」を楽しむ参加者
  • MG Bを先頭に秩父郡皆野町から東京都心を経由したDGDツーリング。三浦半島を目指す
  • 秩父から飯能のワインディングを駆け抜け入間川を渡り川越に差し掛かる参加者のオースティン ヒーレー スプライトMk.I
  • モーリス マイナー、オースティン ミニ、トライアンフ スピットファイア、トライアンフ TR4Aの隊列が入間川を越えた
  • ライレー1.5が、DGD参加の仲間たちの車両の隊列をビデオに残す
  • MG B、オースティン ヒーレー スプライトMk. IIに続き諏訪さんのファルコンが千鳥ヶ淵を快走
  • 運転席のベンチシートに座る2人の個性も満点だ。後方にはライレー1.5、モーリス マイナーが続いている
  • 四谷駅前から迎賓館方面を正面に走行する参加車両
  • パーキングエリアでも愛車を囲み話が尽きない参加者たち
  • ツーリング先導車としてMG Bで参加の菅野さんと上野山さんをねぎらう諏訪さん
  • 劇中仕様のファルコンに負けず劣らず個性的な諏訪さんと多田さん
  • この笑顔で、このDGDツーリングがいかに楽しかったが理解できるだろう
  • 背景には皆野椋神社の大鳥居。雰囲気の良い走行ルートも魅力なイベントであった

オーストラリア発のチャリティツーリングが日本初開催

オーストラリア発祥のツーリング「ディスティングイッシュド・ジェントルマンズ・ドライブ(以下DGD)」が2023年9月24日(日)、日本で初開催された。このDGDとは、男性の健康のための啓発活動として世界66カ国202都市で同時開催された、前立腺がんの研究などの活動基金へのチャリティーイベント。クラシックカーに乗ってトラディショナルなファッションをまとった紳士淑女たちが、埼玉県北部にある皆野町に集結した。

『フォードvsフェラーリ』の劇中で使用されたファルコンを輸入

今回、日本で初開催されたDGDへ参加した車両のほとんどが欧州車の中、存在感ありあまるアメリカ車が1台。そのアメリカ車、1962年製フォード「ファルコン」のオーナー諏訪 登さんに話を聞いてみた。

「映画『フォードvsフェラーリ』はご存知ですよね? じつは、あの映画の中でエンツォ・フェラーリが“醜いクルマだ”とつぶやいたとき、生産ラインに並んでいたのはフォード ファルコンでした。このクルマは映画で実際に使われたファルコンなんですよ」

『フォードvsフェラーリ』は日本でも2020年に公開され、かつて命と引き換えにスピードへの情熱を燃やした男たちの実話をもとにしたヒューマンドラマで、われわれクルマ好きを大いに楽しませてくれた作品である。

映画の制作が終わった頃から、劇中で使用したクルマたちをアメリカから輸入販売するというショップのウェブサイトを知る。販売車両の中には、劇中でデッドヒートを演じた「GT40」のレプリカ車もあったというが、そのラインアップに憧れていた年式のファルコンがあることを知り、諏訪さんはショップへ問い合わせたという。

そして半年待ち、輸入通関が終わり、車検が取得できるかどうかを判断する予備検査も合格したファルコンを諏訪さんが手に入れたのは、2020年11月のことであった。

撮影のためだけの必要最小限の仕上げも味のうち?

「手元に来たときは、嬉しかったですけど、実際に見てみると雑な仕上げでしたね~(笑)」

劇中の製造ラインに並んでいたファルコンのボディカラーは、「マスタング」や「コブラ」にもあるバイキングブルーという定番色であるが、都合よく同じカラーのファルコンがなかったのだろう。

「ボディはニューペイントですが、あちこち雑なマスキングの隙間から元色の赤が覗いてますし、何より強烈なのは、内装も新品に張り替えられているんですけど、もともと付いていたルームランプも外さないまま、上から張り替えていてルームランプが突起になって埋もれているんですよ。もう笑っちゃうレベルですけど、目的は映画撮影のためと考えたら怒れませんね」

と、その雑味も、この個体の持つ個性として受け取っているそうだ。

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