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トヨタ新型「アルファード」はドライバーズカーとしては失格!? ロングドライブでわかったキングオブミニバンの実力とは

トヨタ新型「アルファード」はドライバーズカーとしては失格!? ロングドライブでわかったキングオブミニバンの実力とは

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: タナカヒデヒロ/トヨタ自動車

  • フロントはエンブレム部分が先端となる逆傾斜の形状とされた
  • 前席ドア部にはアルファードのエンブレムが備わる
  • 最新の予防安全パッテーケージ「トヨタセーフティセンス」を搭載。渋滞時支援のアドバンスト ドライブなども備わった
  • エクゼクティブラウンジはプレミアムナッパレザーを標準で採用。Zは合成皮革となる
  • 上級グレードのエクゼクティブラウンジにはエグゼクティブラウンジシート(写真)を装備。Zはオットマンの伸縮やテーブルなどが付かない、シンプルな装備のエクゼクティブパワーシートとなる
  • 3列目シートは跳ね上げ式を採用。2列目シートを前方にスライドさせることでラゲージを広く使える
  • 散らばって配置されていた照明や各種スイッチ類などの機能を天井中央に集約して配置するスーパーロングオーバーヘッドコンソールを採用
  • ヴェルファイアは専用サスペンションチューンやボディ補強などを行うことなどにより、走行性能を向上させている
  • 2.5リッター直4エンジン(Z)と2.5リッター直4を組み合わせたハイブリッド(Z、エグゼクティブ ラウンジ)を搭載。4WDも用意され、車両本体価格は540万〜872万円となる
  • 2列目は独立2座に。上級グレードとなるエグゼクティブラウンジには、伸縮機構付きオットマンや480mmのロングスライド、回転格納式テーブルなどが備わり快適性をさらに高めたエグゼクティブラウンジシートを採用
  • 2023年6月に発表された4世代目(ヴェルファイアは3世代目)。“高級サルーン”として基本性能を向上させつつ、「快適な移動の幸せ」を追求すべく内外装や室内空間、使い勝手などが改良されている
  • エクステリアデザインは力強さがテーマ。平板になりがちなボディサイドのデザインに抑揚をもたせることで、力強く堂々としたスタイルを実現させている

新型「アルファード」の進化を見極める

クラウンに代わり日本を代表する高級車となったトヨタ「アルファード」は、今や日本が世界に誇るショーファーカーです。4代目へと進化した新型、オーナードリブンカーとしての進化はいかほどのものか? モータージャーナリストの西川 淳氏が東京から京都までのロングドライブで検証した結果をお届けします。

「いつかはアルファード」

今のところ最も安いグレードとなるZのFFでも車両本体価格は540万円。アルファードは名実ともにクラウンに代わる日本の高級車になった。そのうえ大人気で生産が追いつかず、オーダーができない状況が続いているというのだからホンモノだ。こんな状況じゃ8人乗りのもう少し安いグレードさえ売り出すことはできない。いずれにしても本気で欲しいユーザーにとっては痛し痒し。買えた人はラッキーだけれど。

旧型に比べて大いに変わったという評判だ。とはいえ、先代のデビューは2015年で2023年半ばまで9年近くにわたって生産されていた。つまり基本設計は十年前のミニバンだ。そのうえ、大ヒット作。開発予算も他に比べてふんだんにあったはず。よくなって当たり前、変わらなかったらバチ当たりというものだろう。

アルファード、そしてヴェルファイアは今や日本が世界に誇るショーファーカーだ。海外から日本にやってきたVIPたちにとって、空港で乗り込むアルファードは差し詰め最初のカルチャーショック。なかには“持って帰りたい”というほど気に入る要人だって少なくない。今後、“もてなし尽くし”のショーファードリブンカーが世界の高級車のトレンドになるかもしれない。

ドライバーもパッセンジャーも満足させるのがアルファード

一方で、そんなアルファードが日本ではオーナードリブンカーとして好まれていることを外国の人たちは知らない。知ったらきっと不思議がるに違いない。新型ではヴェルファイアをオーナードリブン寄りに仕立てた。あまつさえパワーのあるエンジン(2.4リッターターボ)も用意した。そんなことを外国人のアルファード好きに伝えると、大抵キツネにつままれたような顔になる。運転するクルマじゃないだろ。黙っていてもそう言いたそうだってことが薄々分かる。

確かにハイヤーとしてもよく使われている。今や芸能人や議員、社長、組長の御用達送迎車だ。けれどもオーナーカーのアルヴェルだって多い。それが証拠に平日、路上で20秒に1回はすれ違うアルファード&ヴェルファイアにはたいていドライバーひとりしか乗っていない。明らかにショーファーカーではない。自営業の方かどこぞの奥方か。アルファードはミニバンキングとしてこの20年間、日本のMPV界に君臨してきた。今や「いつかはクラウン」ではなく、「いつかはアルファード」。だから運転するクルマでもあるのだ。

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