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BMW新型「XM」は新たなるドライビングカー! 長距離でわかった23インチを履いても「Mマジック」は健在でした

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: タナカヒデヒロ

街中ではハードすぎる乗り心地だが……

やっぱりそのライドフィールはかなり硬質だった。街中から首都高くらいまでの速度域では正直、しんどい。優秀なシートのおかげで内臓にまでショックが響くことはなかったけれど、ガツンガツンと硬い乗り味であったことに変わりはない。

大型SUV界にあって異質なフィール。これもまたMの個性というべきか。もっとも、とくに硬質さを感じる速度域は30〜70km/hあたりだったから、それってドイツじゃほとんど無視していい領域だったか、とも思ってもみたり。

いつものように京都を目指す。速度を上げていくとソリッド感はなんとも言えぬフラット感へと変わっていく。巨大な車体であるにもかかわらず、右足の動きに忠実な反応をみせるあたり、さすがM最強のV8プラグインハイブリッドパワートレインを積んでいるだけのことはある。

アクセルペダルを思い切り踏み込むとまずはV8エンジンが盛大な唸りを上げる。サウンドは野太く豪快。それでいてエンジンの働く様子は極め付けに精緻でなめらか。電気モーターの助けもあって切れ目のない力強さにホレボレする。

もっとも、このクルマのスウィートスポット速度域は相当に高く、日本の高速道路では宝のもちぐされだ。否、130km/h制限の多い欧州でもそうだ。これはもうアウトバーンの、数少なくなったとはいえ、速度無制限区間をしょっちゅう使う人のためのプライベート新幹線である。

100~120km/h領域では、やや力を持て余しているように感じる。ゆっくり走りすぎているよ、とクルマがドライバーに訴えているかのよう。それでもアベレージ速度は高く、これまででも5本の指に入るほど京都へは精神的に早く着いた。高速域での乗り心地は上々だ。

京都の街中では相変わらずハード&ソリッドだ。算盤シャシーである。けれども不思議と「乗りたくない」とは思わない。こういう硬さもアリだと思わせる。Mマジックである。

ホームワインディングのドライブウェイも走ってみた。まるでスポーツカーだ。フロントスクリーン越しの景色が揺れることなく盛大な速さで流れ去る。まるで大きな画面でゲームをしている感覚。背の高さによるデメリットはもはやない。視覚の良さがかえってコーナーへの進入を勇気づける。なるほどM専用モデルだけのことはあった。これは全く新しいドライビングカーである。

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