BEV、PHEV、HV、ディーゼルの4パワートレインをラインアップ
2025年秋、プジョーは新型308と308 SWを発売します。100%電動モデルの「E-308」は最大航続距離450km(WLTP)を実現し、100kW急速充電を使用すれば20%から80%まで32分で充電可能です。発光エンブレムや新しい三本爪LEDライトシグネチャーを採用し、デザイン性と先進性を両立。パワートレインはBEVのほか、プラグインハイブリッド、ハイブリッド、ディーゼルと全4種類をラインアップします。
斬新なデザインのフロントグリルと三本爪LEDライトの強烈な存在感
プジョーのCセグメントを代表する308シリーズの刷新は、デザイン、パワートレイン、装備の大幅な進化がテーマだ。
まずはエクステリア。最大の特徴は同ブランドで初めて採用された発光エンブレムだ。新しいグリルデザインと組み合わされ、フロントに強烈な存在感を与える。GT以上のグレードには発光式フロントエンドが標準装備され、プジョーらしい洗練と躍動感を表現している。また、三本爪のLEDライトシグネチャーも新たに採用。デイライトやシーケンシャルウインカーとして機能し、視認性とアイデンティティを高めている。バンパー両端のエアインテークは空力性能を向上させ、燃費効率や電動モデルの航続距離を向上させる。
308は均整の取れたスタイリングでスポーティーさを際立たせ、308SWは実用性を兼ね備える。とくにSWは最大1487Lのラゲッジスペースを確保し、電動テールゲートや分割可倒式リアシート採用で利便性も向上。
インテリアでは最新のi-Cockpit®を採用し、10インチセンターディスプレイとデジタルメーターを標準装備。上級グレードのGT Exclusiveでは3視認性と先進性に優れたD表示メーターが標準装備となる。中央下部に配置された5つのi-Toggleは、空調設定やナビゲーションのショートカットなどを直感的に操作できる。8色のアンビエントライトで、室内の雰囲気を自由にアレンジして楽しめる。シートは快適性に優れ、マッサージ機能やシートヒーターも用意する。
伝統の快適な乗り味を継承し、選択肢豊富なパワーバリエーション
パワートレインは先述のとおり4種類が用意される。電動モデルのE-308は156ps、270Nmを発揮し、58.4kWhのバッテリーを搭載。450km(WLTP)の航続距離は同クラス最高水準を誇り、従来モデルより34kmの延長を実現。回生ブレーキは3段階で調整可能で、走行状況に応じた回生強度を選択できる。100kW急速充電では20%から80%までわずか32分で完了する。
プラグインハイブリッドは、150psの1.6Lターボエンジンと125psのモーターを組み合わせ、システム合計180psを発揮。17.2kWhのバッテリーにより85kmのEV走行が可能で、家庭用電源でも7時間25分で充電できるという。ハイブリッド仕様は145psを発揮し、6速デュアルクラッチを採用。市街地では走行時間の半分をEVモードで走行できる。ディーゼル仕様には130psの1.5L BlueHDiが設定され、長距離走行での高効率と信頼性を約束する。
プジョーといえば伝統の優れた足まわりだが、低いドライビングポジションとサスペンションの高い振動吸収力により、優れたハンドリングと快適性を両立している。コンパクトステアリングホイールを採用したi-Cockpit®により操作性も高く、ドライバーコアの設計だ。
環境性能も見落とすことができない。全体の31%にあたる約400kgをリサイクル素材から構成し、バンパーやダッシュボードにリサイクルプラスチックや麻繊維を使用し、持続可能性への意識を反映している。

【AMWノミカタ】
プジョー「308」はVW「ゴルフ」や、ルノー「メガーヌ」、トヨタ「カローラ」などがひしめき合う欧州Cセグメントに属するが、最大の魅力はパワートレインの豊富なバリエーションにある。都市部の若者はサステナブルでスタイリッシュな車としてBEVを選び、高い実用性に加えてデザイン性や上質感も妥協したくないファミリー層はハイブリッドのSWモデルを選ぶ。また経済性を求め長距離移動が多いビジネスドライバーはディーゼルモデルを選ぶなど、幅広い顧客ニーズの受け皿となるモデルだ。
洗練された「フレンチエレガンス」を表現したデザインと、走りの楽しさ、ワンランク上の上質感と装備で競合するドイツ勢に対抗している。昨年の308の日本での販売台数はおおよそVWゴルフの1/5程度と聞く。308は「実用性とフランス流の洗練を兼ね備えたオールラウンダー」としてもっと評価されても良いだろう。




























































