車検の期限は日独共通!自賠責保険は任意保険とセット
ドイツ在住のモータージャーナリストの池ノ内みどりさんに愛車の車検が迫ってきました。ドイツも日本と同じく新車が3年、以降は2年おきに車検を受ける必要があるそうです。車検を受けるには正規ディーラー、町の自動車整備工場、TÜVやDEKRAなどの検査機関に持ち込むなどさまざまな方法があるところも似ています。そこで池ノ内さんは毎回自宅近くのTÜVにオンラインで予約を取って車検に出したそうですが、保険の契約など少し日本と趣が違うようです。
日独の車検時手続きで最大の違いは自賠責保険の取り扱い
今回の車検手続きでは、予約時間の少し前に行って受付カウンターでキーと車検証を預け、先に精算を済ませます。前回よりも随分と値上がりがしていてドキっとしました。日本のように車検と自賠責保険が紐づけされておらず、単なる検査費用だけを支払いますので日本に比べるととても金額が安く感じます。
車検の検査内容は大きく2種類に分かれており、HU(Hauptuntersuchung)とAU(Abgasuntersuchung)を同日に受けます。HUはライト類、タイヤやブレーキ、エンジンチェックライト類などのチェックを受け、AUは排ガス検査で、問題がなければ大体30分程度で終わります。今回はHUが63.30ユーロ、AUが94.70ユーロ。合計で158ユーロ(2万8千円)でした。2年前に受けた前回車検は合計で139ユーロ(約2万5千円)でした。(11月18日の為替レートによる)
各自で契約する自動車保険のなかに、いわゆる強制保険の自賠責も含まれています。保険料には、そちらも一緒に含まれています。次回の更新時の金額(保険料)がどれくらいになるのか、という通知が、私の場合は保険会社から10月頃に届きます。昨年、ドイツの自動車保険の保険料が全体的に約20%も値上がりして大ショックでしたが、この10月に届いた次回分は今年とほぼ同額でした。
私はADAC(ドイツ自動車連盟)という日本のJAFのような機関の自動車保険に加入しています。昨今はインターネット専用保険が多く、そちらの方が若干安いのですが、ホットラインに電話するにも長い待ち時間が困りますし、やはり有人カウンターが近所にあり、何でも直接聞きに行けるという安心感で私はADACに加入しています。

ドラレコ装着率の低いドイツは保険料は高くても弁護士特約は必須
2025年もいまのところ無事故無違反でしたが、保険料は容赦なく高額で懐に響きます。ママチャリで保険の見直しに近所のADACへ向かいました。日本のように車検の際に自賠責保険料を一緒に支払うのではなく、加入をしている自動車保険会社で任意保険と自賠責保険を一緒に支払います。とくに私は年に何度も愛車で欧州各国へ取材に行きますので、保険は絶対にケチってはいけないと思っていますが、免責額を調整したりで、少しでも保険料が安くならないかと毎年窓口の方に相談しています。
じつは数年前にアウトバーンの速度制限解除区間走行中に多重事故に巻き込まれた経験があり、私の過失割合はゼロだったのですが、事故原因本人の誠意のなさや、ウソの供述で心身共にすり減りました。また難しいドイツ語の各種書類や手続きが本当に大変で、数万円アップしても弁護士特約は必須です。ヨーロッパではほとんど普及していないドラレコのおかげで、私の過失ゼロが証明されましたけど、被害を受けた側なのにこんなに大変な思いをさせられるのかと悲しくなりました。
今回も免責の額や年間走行距離など、数多くの細かいところまでチェックしてもらったのですが、免責額を1000€(約18万円)に上げるか、走行距離を1万2000㎞以下に引き下げるか…それ以外は保険料を大きく下げることは難しいとのことでした。
とくにガソリン価格が高騰してからは維持費の高騰で、以前のように日帰りで近隣国の峠に走りに行く機会も減ってきました。楽しいカーライフが送れなくなってくるのは寂しいですね。


































