S660発売10周年を記念して記録更新への挑戦
2025年11月15日、三重県の鈴鹿サーキットに全国のS660が集まり、ホンダ車による最大パレードのギネス世界記録に挑戦しました。この挑戦はS660発売10周年を記念してオーナーズクラブが立ち上げたもので、参加者は早朝から集合して準備に励みました。整った進行のもと、S660はコースをそろって走り抜け、832台による新たな記録が正式に認定されました。
ギネスが認定するパレード走行はじつは難しい!
「最大のホンダ車パレード」は、2010年5月9日に栃木県芳賀郡にあるツインリンクもてぎ(現:モビリティリゾートもてぎ)で、「MEET THE BEAT!」に参加したホンダ・ビート569台がオーバルコースをパレード走行してギネス世界記録に認定されています。ちなみにこういった単独車種のパレードランは他車種でも行われていて、2022年の9月にイタリアのモデナ・サーキットでマツダ・ロードスターが707台のパレードランで記録を樹立したこともあります。
S660発売10周年となる2025年に記録を作るため、S660のオーナーズクラブ「S660 Chubu Community」が主催し、前述のビートが樹立した「最大のホンダ車パレード」の記録を塗り替える今回のチャレンジが企画されました。
好天に恵まれた当日は、早朝から続々とS660が鈴鹿サーキット交通教育センターにやってきました。参加車両は色分けして駐車。S660の車列がカラフルな帯のように見えます。
午前中にS660の開発者によるトークショーが行われ、そして午後1時には全車がサーキットの国際レーシングコースへ移動しました。コースに入るだけでも、約800台もの車両が移動するのでも、すごく時間がかかります。1時間以上の時間を要してホームストレート及びピットロードに全車が並び終わりました。
午後2時半からブリーフィングが行われ、パレードの定義と走行に関する注意事項が参加者に伝えられました。具体的には、車間距離を空けすぎない、事前にトイレをすませてほしいとか。そんな些細なことですが、走行を開始するときに車両にオーナーがいなかったり、車間距離が空きすぎて車列が長く全車がコースに入ることができなくなってしまったり、車列が整わずコース上に停車するなどがあると記録達成にはなりません。パレード走行というのは簡単そうに見えて、じつは難しいことがよくわかります。
S660が、車速は12km/h、車列は横3列、車間距離は10mと、隊列を崩さずに鈴鹿のコースを埋め尽くしてゆっくり走行している様は、まるで大河の流れを見ているようでもありました。2周のパレード終了後には、ギネスワールドレコーズ公式認定員の審査により会場で832台のホンダS660による「最大のホンダ車パレード(Largest parade of Honda cars)」は認定されて、ギネス世界記録は更新しました。














































