路面温度55℃超でも安定した「タレない耐久性」
さらに驚かされたのは耐久性である。摩耗しにくいのに加え、ブロックの角が千切れるようなこともない。路面温度が55℃を超えるなかで周回を重ねても安定したラップを刻んだ。
この耐久性の高さは東北660耐久レースの本番でもまったく変わらなかった。あるドライバーは次のように話す。
「タレがゼロというわけじゃないですが、乗り方で十分に対応できるレベルなので不安はなかったです」
リンクサーキットはヘアピンが多いレイアウトであり、必然的に舵角が大きくなりタイヤを傷めやすいコースである。しかし、VR08GPスポーツは5時間を無交換どころか、余裕を残して完走できた。
廃車再生アルトが証明したVR08GPスポーツの高いコスパ
382#DUMC ブライダル アルトのマシンは、とくに勝ちを狙って作り込んだものではない。廃車になるはずだったボディを無料で譲り受け、中古のエンジンとミッションを載せ、お金をかけず楽しく遊ぶために製作され、チューニングは最小限に抑えられている。
前述したとおり、ドライバーたちの技量や運も勝利の要因である。とはいえ、VR08GPスポーツがデビュー戦で優勝した事実はインパクトが大きい。
なお、VR08GPスポーツはリーズナブルなことも強みである。限られた予算のなかでモータースポーツを楽しみたい人には、まさにうってつけだ。グリップ力、耐摩耗性、安定感、価格と、バランスの取れたこの注目のセカンドラジアル。今後はより速度域が高く大きな負荷のかかるスポーツランドSUGOや、ウェット路面でのグリップ、熱の入りなどの検証が待たれるところである。
さらに、最上位モデルであるVR08GPニューマの、軽自動車サイズの登場にも大いに期待したい!







































